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『シン・ゴジラ』の何が面白かったのかを改めて振り返る。

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僕が『シン・ゴジラ』を初めて観たのは、ゴジラ好きの友達がメチャメチャすすめてきたのがきっかけで、それまで怪獣映画とかほとんど興味がなかったんだけど、1回観たら「おぉー!これ面白れぇじゃん!」となりまして、それからちょこちょこ見返すようになったんですね。

 

おもしろいのには理由があるわけで、じゃあ具体的には何が面白いんだろうか?ということを最近考えるようになりまして、自分なりに「ここが面白いんじゃね?」というのがいくつか挙がってきたので今回はその辺りのことをつらつらと書いてみたいと思います。

 

「シン・ゴジラって何が面白いの?」と思っている人は参考にしてみてください。

 

※ネタバレアリなのでよろしくお願いします。

 

 

シン・ゴジラのここが面白い!!

①ゴジラという存在の意味考えることが楽しい

これはシン・ゴジラに限った話ではないんだけど、ゴジラって単なる怪獣というだけじゃなくて実に様々な意味が込められた存在なんですよね。

 

そもそも第1作目の『ゴジラ』(1954年) に登場した初代ゴジラっていうのは、水爆実験の影響で突然変異を起こした生物がゴジラになったという設定です。その当時、アメリカはビキニ環礁ってところで水爆実験やってて、それによって日本の漁船と乗組員が被爆した『第五福竜丸事件』という悲劇も起こってます。そういう核に対する人類への警鐘というのが、初代ゴジラに込められた意味だったりするわけです。単にわけのわからない怪獣が出てきて暴れまわるだけじゃなくて、きちんとその存在に明確な意味があるのがゴジラ映画なんですね。

 

そういう点からこの『シン・ゴジラ』という作品を観てみると、ゴジラにはきちんと意味が込められていることがわかります。本作のゴジラは巨大災害にどう対処するのか、原子力とどう向き合うのかを僕らに考えさせるきっかけとしての役割を果たしていますね。これは2011年に起きた東日本大震災と、それによって起きた福島第一原発の事故の影響を明らかに受けてます。

 

災害としてのゴジラ

ゴジラって怪獣でもあるんだけど、同時に災害でもあるわけですよね。地震などと同じように人間が制御できるものではなく、人間が作ったものを破壊し、時には大勢の人の命を奪っていきます。ここで、問題になるのはそうした僕たちに被害をもたらすものに対して、いかに対処するかってことだと思うんですよね。被害を最小限にして、そのおおもととなるもの、今回であればゴジラですが、それに対してどう向き合い行動していくのかを考えなければならない。

 

その辺が今回のシン・ゴジラではすごく綿密に描かれていました。政府、自衛隊、各自治体、警察は一体どうやって連携して対処していくのか。この辺りはかなり綿密に取材をしたり関係者から話を聞いたようで、本作には色々な役職の人たちが出てきてとてもリアリティがあります。ぶっちゃけ、一回観ただけだと誰がどの役職でどういう役割なのか把握するの難しいわけですが、何回か見ていくとその中での役割や、どういう力関係なのかもきちんとわかるようになります。そういう繋がりを把握したうえで作中に起こる出来事とその対処の流れをみると「政府の中でこんな風に決まっていくんだな」と勉強になるし、その無駄な部分も何となく見えてきたりもします。

 

これ映画観た人はわかると思うんですけど、何かを決める時にすげぇ会議が多いんですよ。いちいち会議して了承とって決めていくんだけど、スピード感がないんですよね。このみんなで決めるっていうのは民主主義的ではあるんだけど、その一方で自分だけでは決断ができないし、物事が決まるのは遅いし、決めたことの責任を誰も取らなくなるというデメリットもあるわけです。

 

 

もちろんゴジラはそんなことお構いなしに建物を破壊し人々の生活に大ダメージを与えていきます。まさに災害そのものですね。作中では日本政府の対応が後手後手にまわり被害はどんどん広がっていきます。観ている方からすると、「もっと素早く対処できるんじゃないか?」と思うわけです。多分製作陣もそういう意図をもって作っているんじゃないかと。つまりこれは災害や問題が起きた際に速やかに行動に移せない政府や官僚機構の仕組みや法律をゴジラに対処させることで浮き彫りにし、批判、あるいは疑問を呈しているということなんだろうと。

 

原子力とどう向き合うのかを問いかけるゴジラ

災害としてのゴジラ以外にも、本作のゴジラはもう一個大きな役割を担っています。それは「原子力とどう向き合うのか?」という問いかる存在としてですね。

 

ゴジラは体内に原子炉を持っている設定ですし放射線をまき散らす存在です。これはまさに原子力発電所そのものと言えるでしょう。決定的なのは最後ゴジラが活動を停止させられる場面です。本作では、自衛隊の攻撃がまったく効かないゴジラに対してその動きを止めるために、ゴジラの口から凝固剤を注入する『ヤシオリ作戦』が行われます。

 

その時のシーンが東日本大震災によって起こった福島第一原発の事故の際、炉心を冷却するために消防車などを使って放水していた場面とそっくりなんです。

 

そしてなんといってもどちらも活動を停止しただけで、危機が完全に消え去ったわけでもないというところも共通してますね。ゴジラは都内のど真ん中で活動を停止しましたが、いつ活動を再開して暴れまわるかわかりませんし、原発も今はコントロールされてると言われているけど、いつまた何ら化が起こって制御できなくなるかわかりません。

 

いかに原子力や原発と向き合っていくか。原子力から目をそらすなという製作陣からの思いがすごく伝わってきていい映画だなぁと思いました。

 

②エンタメとしても楽しめる!!

災害とか原発について考えるだけってなると、どうにも堅苦しい映画になりがちなんだけど、『シン・ゴジラ』はちゃんと怪獣映画としても面白いんですよね。ゴジラが建物を倒したり街を火の海にするシーンは、単純に「ゴジラすげぇぇぇ!!」ってなるじゃないですか。善悪とか関係なくただただ圧倒的な存在を前にした時の驚きね。それが今回のゴジラでも十分味わえました。

 

特に今作ではその強さがすごく具体的なんですよね。というのも今回、自衛隊の協力もあって実際に使われる武器とか洗車とかヘリとが作中に登場するんですよね。日本の自衛隊が持っている武器の中で最も攻撃力が高いものでゴジラを攻撃しているわけです。にもかかわらずゴジラほぼノーダメージなんですよ。集中砲火終わってゴジラがケロッとしてた時の絶望感ですよね。これによって、日本国の武力ではゴジラを倒せないことが確定しちゃうわけです。当然これだけ現実に即した形になると、いきなり超強力な武器が見つかったとか、ウルトラマンが助けに来てくれたみたいな非現実的なことなんて起こらないわけです。だから観ている方からすると「こいつどーやって倒すのよ?」ってなります。あくまで今地球上にある武器でゴジラを倒さなきゃいけない。となると、核兵器を東京に落とすしかないのか?みたいな話になり、また別の絶望感が生まれたりとかね。

 

その辺のハラハラドキドキ感というのも、『シン・ゴジラ』を観ていて純粋に楽しめるところです。単なる政府の仕事やその人間関係だけを映しただけじゃない、エンタメ要素もしっかり入ってると言えるでしょう。

 

まとめ

今回は『シン・ゴジラ』の何が面白かったのかを自分なりに振り返ってみました。内容は政治的な部分や人間ドラマの部分が中心で非常に現実的です。どちらかというと大人向けの作品ではあると思います。ただ、だからこそこれまで「怪獣映画なんて子供向けでしょ」と敬遠していたような人でも楽しめるんじゃないかな。大人だからこそ楽しめるし、大人だからこそ色々考えられるそんな作品だと思っています。

 

ちなみに今作の政府や自衛隊のゴジラへの対処法を研究した『シン・ゴジラ政府・自衛隊事態対処研究』なんて本もあって、これ読むと「あの人の役職ってそういう役割なんだな」というのがよくわかるので、併せて読むとより本作を楽しめるのでおススメです!!

 

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※本ページの情報は2019年11月時点のものです。最新の配信状況はAmazonプライム・ビデオのサイトにてご確認ください。