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2021年8月に観た映画をざっくり紹介します!

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バイトを始めたため見る映画の本数がガクッと減ってしまったのですが、それでも2021年の8月も10本以上は映画を観ることができました。そこで、今回から超ざっくりとではあるけど、一ヶ月にみた映画の中で、個人的に結構好きだったり、面白かったという作品を何本かざっくり紹介してみようと思います。

 

まぁ、この辺はほんと気まぐれというか、最近文章をあんまり書いてないので練習したいという思いもあるし、「この映画どんなだったかなぁ」というのを書き記すための備忘録としての意味も兼ねて書いていこうかなと。その中で、観てくれた人が「なんかこれ面白そうじゃん!」と作品に興味を持ってくれたらいいのかなぁと思ってます。そんなわけでボチボチやっていきます。

 

※作品は映画館で上映されたものや、DVD、サブスクで観たもの関係なく紹介していきます。あらすじも含めややネタバレも部分もあります。

2021年8月に観た映画 

①菊次郎の夏(1999)

 

夏休みのある日。小学3年生の正男はひょんなことから、遠くで働いていると聞かされていた自分の母親の住んでいる場所を知ります。一人ではチンピラでいつもフラフラしている菊次郎は(ビート武)は、正生の事情を知る自分の妻に言われ、ともに旅に出ることになります。

 

チンピラで非常識な大人と、ややおとなしい少年の組み合わせ。北野武演じる菊次郎のあまりに子供じみた言動に、子供二人で旅をしているような目でこちらは観てしまいます。その菊次郎も、正男がちょっと辛い現実に直面した時、さりげない優しさで気遣います。大人としての振る舞いを見せるんです。

 

また、正男がした辛い体験、ネタバレになりますが言ってしまうと母親との別れです。菊次郎自身も母親に捨てれらた経験がありますが、旅の途中その母親が入っている施設が近くにあることが分かり、菊次郎は施設まで会いにいきます。ですが、彼も正男同様、母親には会いません。長きにわたって複雑な思いを抱いていた親との間に一区切りつける。

 

映画などでよく描かれるひと夏の旅は、子供の心に小さな変化をもたらします。そして、その変化の扉を通り抜けた時、もう2度と以前の自分には戻ることができないのです。それを人は成長と呼びます。少年たちが死体探しの旅に出る『スタンド・バイ・ミー』があまりにも有名。

 

本作はタイトルからもわかるように、本作は正男という少年だけでなく、子供のような大人である菊次郎の成長も描いているんですね。

 

終わりに旅を終えた二人が別れた場面。ひと夏の旅を通じて、互いに成長し、変わってしまった2人は二度と会うことはないのかもしれないなぁと思うと、寂しが込み上げてきました。でも、それは前向きな寂しさなんですね。

 

また、本作の魅力は音楽にもあります。こちらもあまりにも有名ですが久石譲の『Summer』は素晴らしい。僕には音楽を評する力はありませんが、夏の陽気さと物悲しさを喚起させられる名曲だと思います。いい映画は音楽もいいというのはよく言われますが、この曲を聴くだけでも本作を観る価値はあるし、夏にふと観たくなるそんな作品に仕上がっていると思いました。

 

②HANA―BI

病気のため余命がわずかとなった妻(岸本加世子)を気にかけながら、刑事として職務を行う西(ビートたけし)が主人公です。信頼する部下たちが凶弾によって命を落としたり、車椅子生活になったことに責任を感じ、西は刑事を辞めてしまいます。

 

仕事をやめた西はヤクザから借金をしていました。病気の妻や、亡くなってしまったかつての部下の妻子に金を渡すためです。また、車椅子になって自殺未遂をした元部下の堀部(大杉漣)のことを気にかけもする義理堅い人物でもあります。

 

しかし、借金の返済が滞り、西は追い詰められていきます。そして全てを清算するためにある犯罪を計画します。そこから、彼の終わりへの旅が始まるのです。

 

同じ北野監督の『菊次郎の夏』を見た後に、この作品を観たためそのギャップに度肝を抜かれてしまいましたが、この映画では「人生をどう終わらせるのか」を描いていると思いました。とても重たいテーマです。

 

西という男は何を考えているかわからないところがあるし、凶暴な性格です。でも、すごく仲間思いであり、家族想いの男でもあります。それは、病気で余命いくばくもなく、かつて幼い娘を失ったことがショックでほとんど話すことのできない妻への献身的なふるまいや、かつての部下やその家族に対しての仕事の人間関係を超えた気づかいの部分からも感じ取ることができます。仲間には優しくとても共感力が高いのが西という男だと思います。他人思いすぎるのかもしれません。

 

だからこそ、弱って寿命が残りいくばくもない妻に対して最後に何かしてやりたいと思った。妻はあまりしゃべらないけど、その胸の奥にある痛みや辛さを和らげてやるために、楽しく美しいひと時を過ごさせてやりたかったわけです。たとえそれが法を犯すものだとしても。

 

西の行動に対して、僕の中ではそれがはたして正しかったのかどうか答えが出ていません。自分の命をどう扱うか。どう終わらせるか。大切な家族の命とどう向き合うのか。今の安楽死の問題にも繋がるような気がします。

 

ただ、北野監督自身は自殺とか安楽死を礼賛しているというわけではないとも思います。それは堀部という存在がいるからです。車椅子生活になって妻子から逃げられた堀部は、自殺を図り、そして一命を取り留めました。その後、彼は絵を描くことに興味を持ち始めます。そんな堀部に対して西は絵の道具を与えるわけです。つまり、生きることを励ましているわけですよね。

 

西のようにパッと咲いて消える打ち上げ花火も、堀部のように消えそうで消えない線香花火のような生き方を描く。どちらにせよ、懸命に生きる、あるいは生きようとした人間の人生は花火のように美しい。そんな北野監督の思いがあるのかもしれません。

 

③リメンバー・ミー(2017)

 

 こちらはディズニー・ピクサーの作品。ディズニー作品では珍しく舞台はメキシコです。(中米の人たちも取り込もうとしてるのかも?)

 

メキシコでは年に一度、先祖たちが家族に会いに来る「死者の日」があります。その死者の日に、ひょんなことから主人公のミゲルはなぜか死者たちの国に飛ばされてしまいます。ミゲルは、死者の国から聖者の国に帰るため、そして謎に包まれた自分のご先祖の正体に近づくため、死者の国の冒険に出かけるのです。

 

本作では、家族の絆とその呪いについて描かれていると思います。絆は兄弟や親だけでなく、先祖から脈々と続くもの。僕なんかは、普段祖先のことなんかほとんど考えもしませんが、この映画をみると、何かこう自分の祖先の人生や、数多もの偶然が今の自分の存在へと繋がっているという、大袈裟にいえば奇跡的なものを感じることができます。すごくベタといえばベタな感想かも知れません。

 

その一方で、家族のつながりは呪いにもなるということも思うんです。なぜなら、この物語の主人公であるミゲルは音楽が好きにも関わらず、ひいおばあちゃんの父親が音楽家で、家族を捨てて音楽を選んだため、この家では音楽を一切禁止という厳しすぎるルールが設けられているからです。

 

楽器を弾くどころか、曲を聴くのさえ禁止。ちょっとでも音楽の気配があれば祖母が飛んできて、音楽を締め出してしまう。これはもはやルールというよりも、彼らの家に先祖からの呪縛と言ってもいいのではないでしょうか。親から子へ、子から孫へという具合に脈々と続いていくもの。それは必ずしもいいものばかりではありません。例えば、虐待のようなものも連鎖していくケースがあるなんて言われています。

 

幸いにも物語が結末を迎えるにあたり、ミゲルの家はその呪縛から解放されますが、現実は果たして‥。作り手としては家族の絆、過去から現在まで続くそのつながりの奇跡といった、前向きな部分を描きたかったと思うのですが、僕にはそれだけではない部分も感じてしまいました。家族の言葉や行動は呪いにもなるのだと。そして、それを振り解くのはとても大変なんだと。

 

また、この映画の他の見所は、映像の美しさにもあります。ピクサーの映像はどんな作品を観ても目を奪われてしまいますが、今作は死者の日に使われるオレンジ色のマリーゴールドの鮮やかさ、温かみが作品世界を包み込むようです。

 

それに加え、死者の国の幻想的な美しさ。あまりに美しいがゆえにゾッとしてもしまうのですが、死者の世界がこんなのなら悪くないかもと思わせてしまう説得力のあるクオリティです。ピクサーはほんとにすげぇというベタな感想しか出てきませんが、この映像美もぜひ味わって欲しいものだと思います。

 

まとめ

そんなわけで今回は、ざっくり観た映画を紹介するということで、2021年に観た映画の中から3本紹介してみました。

 

毎月やるかは分かりませんが、観た映画の備忘録も兼ねて、できるだけ更新していけるようしたいと思います。そして「この映画ちょっと観てみたいな」と思ってもらえるよう、僕なりに映画の魅力や感想を語っていければと思っています。