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ドクター・ゲロはなぜあれほど16号のことを恐れていたのかを考えてみた!!

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今回はまたまたドラゴンボールネタです。つい先日、人造人間18号が痛みを感じるか否かについて考えた記事を書きました。

 

参考記事:人造人間18号は痛みを感じるのか? - エンタメなしでは生きてけない!!

 

で、これを調べるためにパラパラとドラゴンボールの単行本を読み返していたところ、すごく気になる部分を見つけたんですよね。それは、「人造人間16号に対してドクター・ゲロがやたらと恐れていた」ということです。

 

ちなみに人造人間16号というのはこういうキャラクターです。

 

 

完全に機械から生み出されたロボットタイプの人造人間で、ほかの人間同様「孫悟空を殺す」ということを目的に作られました。

 

いっいかん!!

やめろっ!!

この世界そのものをほろぼしたいのかっ!!

16号は試作型で失敗作なんだ!!

ぜったいに動かすんじゃない!!

引用元:『ドラゴンボール』第30巻 P13  著者 鳥山明 集英社

 

↑はドクター・ゲロは人造人間16号を動かそうとする17号と18号に向かって言った言葉です。「ぜったいに動かすな!!」とけん制していて、しかもその必死さがガチなわけですよ。怒鳴りつけてると言ってもいいぐらい。

 

で、二人の人造人間たちはそんなドクター・ゲロの忠告を無視して、しまいにはドクター・ゲロを殺害し16号を動かそうとします。人造人間の恐ろしさを知るトランクスはそんなことはさせまいと、エネルギー波を放ち研究所ごと吹き飛ばそうとしますが、人造人間たちはノーダメージ。結局ドクター・ゲロがあれほどその存在にビビっていた16号は動き出すことになってしまうわけです。

 

そういうシーンを見ていたらやっぱり気になるわけですよ。「なんで、ドクター・ゲロはあんなにも16号に対して怖れていたんだろうか?」ってね。今回はその理由について原作を読み返しながら考えてみたいと思います。

 

人造人間16号ははたしてそんなに恐ろしい存在だったのか?

ドクター・ゲロがあれだけビビっていた16号ですからね。そりゃ、とんでもないやつが出てくると想像するじゃないですか?動かしたらこの世界そのものを滅ぼしかねないと言ってるわけで、どれだけ凶暴なんだと。

 

ところがふたを開けてみたら、彼の性格はまぁ穏やかそのものですよ。ドクター・ゲロによって「孫悟空を殺すこと」が目的としてプログラムされているものの、まったく好戦的ではなく、めったなことでは闘いません。

 

ベジータが人造人間たちに闘いを仕掛けてきた時もきっぱり「自分はやらない」と断りますし、援軍でトランクスたちがやってきたときですら17号におまかせして闘うことはありませんでした。

 

彼が自ら闘うために動き出したのはただ一回。それは人造人間セルがピッコロに致命傷を負わせ、さらに17号を吸収しようとしかけているときでした。それまで頑なに闘うことを拒んできた16号でしたが、ここではじめて闘うことを選択するわけです。

 

おまえだけでも逃げろ18号

17号は忠告をききはしない

もし17号が吸収されおまえまで吸収されたら

もう だれの手にも負えない

世界の終わりだ・・・

『ドラゴンボール』第31巻 p129 

 

これだって別に好き好んで闘うわけじゃありませんからね。17号は忠告しているにもかかわらず逃げようとしないし、彼がセルに吸収されてしまったら世界がメチャメチャになってしまうからにすぎません。むしろ敵キャラの16号が世界を憂いているんですよね。

 

さらに彼はこんなことも言うわけです。

 

おまえたちはいいやつだ

人間も動物もいたずらに命を奪わなかった

一緒に旅ができて楽しかった・・・

『ドラゴンボール』第31巻 p141

 

「いやっ、むしろ16号の方がメチャメチャいいやつじゃん!!」

 

むやみに人や動物の命を奪おうとせず、自然を愛し無意味な破壊もしない。決して戦闘を好むタイプではないが仲間がピンチの時には自ら体を張ることもいとわない。これね、「孫悟空を殺す」という命令がプログラムされてなかったら、ただの超善人キャラですよね。作中でもかなりいい性格のキャラクターなんじゃないでしょうか?

 

しまいには、悟飯が完全体になったセルと闘う時には、悟飯の力を引き出すためにセルに破壊されてバラバラになりながらもこう語り掛けるわけですよ。

 

そ・・・孫悟飯‥‥‥‥

正しいことのために

た・・・闘うことは罪ではない・・・

は・・・話し合いなど通用しない相手もいるのだ・・・

せ・・・精神を 怒りのまま自由に開放してやれ‥‥‥‥‥‥

き・・・気持ちは わかるが もう ガマンすることはない‥‥‥

オ・・・オレのスキだった自然や動物たちを・・・・・・・・・

ま‥‥‥守ってやってくれ・・・

『ドラゴンボール』第34巻 p165

 

この直後16号はセルに踏みつぶされて完全に破壊されるわけですが、最後の最後までメチャメチャいいやつだったわけですよね。自分のターゲットである悟空の息子である悟飯にアドバイスをし、彼の気持ちに寄り添いつつも、今は闘う時なんだと励ます。そして最後の最後まで愛する自然や動物たちのことを気にかけていた。16号がいなければ、悟飯はブチ切れて秘められた力を開放することもできなかったわけですから、彼は地球の平和を守った陰のヒーローといってもいいのかもしれない。

 

で、ここで最初の疑問に戻るわけですよ。ドクター・ゲロはこんないいキャラの16号に対して何をそんなに恐れていたのかと。

 

少なくともドクター・ゲロが「この世界を滅ぼすかもしれない」といっていた人物像と16号はまるっきりかけ離れている、むしろ正反対と言ってもいい存在なわけです。すると、ドクター・ゲロのビビる態度に対してクエスチョンマークがつくわけですよね。

 

自分たちの首をしめることになるかもしれなかったから

実はドクター・ゲロは17号と18号とのやり取りの中でこんなことも言っています。

 

とにかく動かすな!!

わたしやきさまらの首をしめることになるかもしれんのだぞ!!!

引用元:『ドラゴンボール』第30巻 p13

 

あー、こっちかと。確かに16号の性格からすると、世界を滅ぼすというよりもドクター・ゲロや他の人造人間たちの首をしめることになる可能性はあるなぁと思ったわけです。その理由を今からお伝えしていきます。

 

人造人間たちに共通する目的は「孫悟空を殺すこと」で、おそらくそれに関しては問題ないんですよね。実際、17号、18号と共に孫悟空を殺しにいってるわけですから。ただ、その後ですよ。仮に悟空を殺した後どうなるのか?ここからはあくまで想像の域です。

 

ドクター・ゲロは元々レッドリボン軍の科学者です。レッドリボン軍というのは世界征服を目的としていた組織ですから、悟空を殺した後にはゲロ自体も同じように世界征服を目指す可能性があるわけですよ。その時に、おそらく歯向かう人間は容赦なく殺していくだろうし、街や自然も破壊していく可能性が高い。

 

17号18号に関しても、原作の世界ではそこまで暴れん坊ではありませんが、トランクスが来た未来の世界では、世界中の人たちを殺害して街を破壊しまくる恐怖の対象となる存在だったわけです。もし、悟空を殺すという目的がなくなったとしたら、ドクター・ゲロのように世界征服を考えはせずとも、何かのきっかけで未来の世界のように人を殺したり街を破壊することもあるかもしれない。

 

その時にはたして16号はどういう態度に出るでしょうか?彼の性格を思い出してください。彼は人や動物の命を無駄に奪うことを好まないし、自然や動物たちを愛していたわけです。敵キャラとしては珍しいぐらいの倫理観のある彼ですから、同じ人造人間であろうと、生みの親のドクター・ゲロであろうと生命や自然を破壊することは許せない。つまり反旗を翻してくることも考えられるわけです。

 

そうすると、16号の実力からして人造人間たちとドクター・ゲロを破壊することは簡単なわけですよね。なぜなら彼は、17号が圧倒されたセルと互角の実力を持っているからです。セルにコテンパンにやられたことからして17号は16号にも完敗するでしょう。また18号はその17号と同等かそれよりも少し弱いレベルで、ドクター・ゲロは17号にあっさり殺されたわけですから、16号優位は変わりません。

 

おそらくドクター・ゲロは試しに16号を起動させたときに、彼の生命や自然を愛する倫理観のある感じに気づいたんじゃないかな?で、このロボットは「自分たちの目的のためには邪魔になる」って思ったから、とりあえず活動を停止させて保管しておいたと。(あくまで想像ね)

 

まぁ、あれだけ極端にいい性格だったとしたら、ドクター・ゲロが自分たちの首を絞めるかもと恐れたのも無理はないのかもしれないなぁと思いました。自分がやろうとしてることと真逆すぎるもんね。

 

まとめ

そんなわけで、今回は「ドクター・ゲロはなぜあれほど16号のことを恐れていたのか?」を僕なりに考えてみました。

 

僕が出した答えは「16号がいいやつでしかも強いので、世界征服など考えた時に脅威になると考えたから」というものです。まぁ、あくまで想像でしかないですが、こういうことを考えるのは楽しいのでまた今後もドラゴンボールに限らず色々な漫画や映画なんかでやっていきたいなと思っています♪

 

それでは今回はこの辺で。