ちょっと前に紹介したブラック・ジャック創作秘話というマンガ。
巨匠手塚治虫先生のぶっ飛びエピソードが満載のこのマンガなんだけど、面白かったので第2巻も買っちゃいましたよ♪
そんでさっそく読んでみたんだけど2巻読んでみた感想は
「相変わらず手塚先生ぶっ飛び過ぎ!!」
1巻でもうお腹いっぱいだったんだけど、2巻にでも相変わらず手塚先生は充実したエピソードを披露してくれてました。どんだけエピソードあるんだよ(笑)って感じです。
やっぱり、手塚先生は面白い
まず本作の2ページではいきなり手塚先生が自分の頭をおさえながら
「あなたたち!!仕事に命かけてください!!」
ですからね(笑)すんごいはじまり方。そのコメントに対するアシスタントの人たちの「えー、命かけるの?」っていう驚いた表情がまたいいんだよなぁ。僕も絶対同じ評定すると思います(笑)でも、実際先生は命かけてたんだろうなぁ‥‥‥。
かと思いきや妙に先生のちっちゃさをあらわすエピソードもあるんです。
例えば当時アシスタントをしていた寺沢武一先生に、手塚先生が「赤いきつね買ってきてください。」と頼んだ話。寺沢先生は了解してすぐ近くのコンビニで買ってこようとすると、手塚先生がこういうんです。
高田馬場の赤いきつねじゃなくて
下北沢の赤いきつねが食べたいんです!!
引用元:『ブラックジャック創作秘話2巻』p15 著者 吉本浩二 秋田書店
何じゃ、そりゃって話でしょ(笑)高田馬場も下北沢も赤いきつねは赤いきつねだし味同じじゃないですか。でも寺沢先生は手塚先生がそう言うもんだから、わざわざ下北沢まで行って赤いきつね買ってくるんです(^^;大変ですよね。
他にも「ベレー帽がないとマンガが描けない!!」とか秋田に行った時には「ネーム用の鉛筆忘れたから描けない!!」とか「真冬にスイカ食べたい!!」とかもうむちゃくちゃ。その度に手塚先生の周りの人たちは、その要求にこたえるために走り回るわけです。関わった人はもれなく全員先生のわがままに振り回されています(笑)
そんだけわがままで振り回されたら、手塚先生のこと嫌になりそうじゃないですか?僕なら「マジかよ‥‥‥。」ってなりそうだなーと思いながら読んでたんですが、本作では関係者の方に取材した時の様子についてこう書かれてるんですね。
多くの関係者に取材する中でその全員が
手塚治虫のわがままに振り回された経験を持っていた‥‥‥
しかし不思議なことに人生をかけてつき合ったその苦労の記憶を
誰もが嬉しそうに時には自慢げに語るのだ
引用元:『ブラックジャック創作秘話2巻』p26~27
いやぁ、これはもう単純にその人たちが先生が大好きで先生と一緒に仕事をするのが楽しかったんでしょうね。手塚治虫と仕事できたこと、手塚治虫に振り回されたこと、手塚治虫と一緒の空間で同じ時間を過ごしたこと。そのすべてがいい思い出。だからみんな嬉しそうに語るんだと思います。
相変わらず手塚先生の仕事っぷりは凄い!!
それにしても手塚先生の仕事現場は相変わらずのすさまじさですね。
手塚先生はマンガの制作に加えてアニメもやっていたのですが、この時は24時間テレビで放送された『海底超特急マリンエクスプレス』というアニメをつくっていたんです。
マンガだけでも相当忙しいのに、それに加えて先生はアニメまでやるもんだからもう大忙しどころの騒ぎではありません。しかも先生は絶対に手を抜かないんです。
手塚先生は作品に関して絶対に妥協しません
作品のためには手間もアイデアも人材も組織もお金もー
全てを注ぎ込むのです!!
引用元:『ブラックジャック創作秘話2巻』p35
その現場は「アニメ地獄」と呼ばれ人がごった返し各々が時間に追われながら作業をする空間でした。その中を先生は動き回り、指示を出して修正もして完成したアニメの確認もしてしかも、マンガの原稿まで書いてというまさに超人的なスケージュールをこなしていくわけです。
これは絶対にやらされてちゃできないことですよね。全て手塚先生の情熱とその熱にやられてしまった関係者の人たちでなければ絶対に出来ない。
やっとのことで24時間テレビのアニメが完成し、アニメのスタッフたちはようやく一息つくわけですが、その時手塚先生は何をしていたのかというと‥‥‥
「マンガの原稿を描いてる!!」
というわけです。いや、手塚先生あなたバケモノですか?と読みながら突っ込んでしまいました(笑)
まとめ
今回はブラックジャック創作秘話の第2巻を読んだ感想を書いてみました。もちろんまだまだここでは紹介していない手塚先生のエピソードが盛りだくさんです。
ぶっちゃけ、このマンガのタイトルは『ブラックジャック創作秘話』ですが、あんまりブラックジャックの話は出てこない気もします(笑)でも、そんなのお構いなしに手塚先生の仕事現場に触れられる本作は先生の作品を知らない世代でも楽しめると思います。
天才の仕事現場。ぜひあなたものぞいてみてください♪
それではまた!!