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先生を目指す人に読んでほしい。『ブラック・ジャック7巻、第64話、デベソの達』

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僕が大好きな作品の一つに、手塚治虫先生の『ブラック・ジャック』があります。ブラック・ジャックは医療漫画ですが、命のこと、生きること、倫理観などなど非常に考えさせられる作品なので、ぜひ多くの人に読んでもらえればなぁなんて思っています。

 

そんでこの間久々にブラック・ジャックを全巻読み返す機会があったんだけど、「これは先生とか人にモノを教える立場の人に読んでほしいなぁ。」という話がありましてね、ブログで共有したいなぁということでその話を簡単ではありますが、ご紹介させてもらいます。

 

ブラック・ジャック7巻、第64話、デベソの達

今回僕が先生を目指す人に読んでほしいなぁと思ったのは、ブラックジャックの7巻に掲載されている、デベソの達というお話です。

 

 

このお話についてあらすじを簡単に書いておきます。

 

ある日、ブラックジャックのところに患者が運ばれてきました。彼は三角達吉という若者で、一見デベソのように見えるのですが、ブラックジャックの診断によると『臍ヘルニア』という病気でした。

 

臍ヘルニアは腸の一部がへそから飛び出した状態で、場合によっては命の危険もあるとのこと。ブラックジャックは出術の必要があるということで、達吉を運んできた学者の先生に三百万円の手術代を請求します。

 

「そんな高い金は払えん。」「じゃあ帰りなさい。」そんなやり取りがあった後に、学者の先生は、ブラックジャックの同情をひくためにこの達吉という若者の身の上話を始めるのでした。

 

達吉は学生の頃からへそが出ていて「デベソの達公」とバカにされていました。おまけに勉強も苦手で、ドジでグータラで友達もいない達吉は、まちはずれで祖母と二人孤独な生活をしていました。

 

そんな達吉が熱中したのが地面をほじくること。ある日達吉は地面を掘っていて何かを発見しました。それを学校の先生に見せるとどうやらそれは貝の化石だとのこと。先生は化石を見つけた達吉を「偉いじゃないか。」と褒めてあげたのです。

 

しかし、相変わらず普段の達吉はデベソのことをからかわれ、学校ではまったく勉強ができず同級生だけなく先生にまで馬鹿にされる始末。

 

今こんなクソな先生がいたら即問題になっていると思うし、いてほしくないけど、中には勉強ができない生徒をこうやって見下している教師もいるのかもしれない‥‥‥。

 

達吉は先生の言葉を真に受けたのでしょう。なんと家でへそを噛んで自殺を図ってしまったのです。幸い傷は浅かったのですが、達吉の心の傷は深い。

 

お見舞いに来ていた先生は、このままではいけない、達吉に何か生きがいを与えてやりたいと考えました。ですが、彼は勉強もできないし、人付き合いも下手なわけで、どうすればいいのか?と先生も悩みます。

 

そんな時に先生がふと思い出したのは「達吉が掘り出してきた貝の化石」でした。先生が達吉に化石の話をしてあげると、達吉は今まで以上に熱心に地面を掘り返すようになったのです。

 

もともと、誰に言われるでもなく自らの遺志で地面を掘り返していた達吉です。それが先生の教えによってさらに興味の度合いは加速。なんと毎日のように何かを掘り返しては先生のもとに持ってきたんですね。彼は化石だけでなく、土器なども持ってくるようになりました。達吉は化石掘りの名人だったのです。

 

そこで、学校の先生は達吉を考古学者のところまで連れていきます。今回ブラックジャックのところまで達吉を連れてきた先生ですね。先生の研究室には山ほど化石がありました。

 

それらを見た達吉の目はいきいきとし始め、それまで何一つ認められず馬鹿にされ続けた少年は「化石探し」という自分の生きがいを見つけることができたというわけです。

 

先生を目指す人にはぜひこの話を読んでほしい。

僕はこの話をこれから先生を目指す人、あるいは今子供に教える立場にいる人に読んでほしいなぁと思っています。

 

というのも、この話を見てもらうとわかるように先生の接し方次第で一歩間違えば「子供の人生がいい方にも悪い方にも転がってしまう可能性がある」からです。

 

この話では二種類の先生が出てきます。一人は達吉が勉強ができないことを馬鹿にし、達吉の存在を否定する先生。もう一人は、達吉の得意なこと、興味があることを考え、サポートし続けた先生です。

 

一人は達吉を自殺未遂にまで追い詰め、一人は達吉が生きがいにたどり着くきっかけを与えてくれました。はたしてどちらの先生が求めれるのでしょうか?生徒を殺す先生?生徒を生かす先生?考えなくても誰もがわかることだと思います。

 

これからは生徒をサポートし、いかにやる気を育むかを考えることが教師の役割となる

数十年前だったら単に「教科書に書いてあることをそのまま教えるだけ」の先生であっても需要はあったでしょう。 僕の学生時代を振り返ってみても「単に黒板に字を書いてそれをノートに書く」という退屈極まりない授業が結構あった気がします。

 

でも、これからの時代そうした単に知識を頭に入れるだけの授業しかできないのならば、先生はあまり必要とされないかもしれません。というのもインターネットによって知識や情報はいくらでも見つけることができるし、スタディサプリのようにオンラインでわかりやすく学べるアプリなどもあるからです。

 

こういったサービスは動画で繰り返し見られるので単純に知識を頭に入れるのであれば、一回こっきりでしかも淡々と黒板の文字を映すだけの授業よりも効率的かもしれません。

 

となると、先生に求められる能力って知識をたくさん持っているとかじゃなくなってくるんじゃないでしょうか?じゃあ、どういった能力が求められるのか?

 

ちょっと前に僕がやっている別ブログでこんなことを書きました。 

ただし、全ての先生がいらなくなるというわけではないと思います。従来の先生には割と多い「教科書に書かれている内容をそのまま教える」という先生の需要はなくなると思います。先述したようにそういった決まりきった、ある意味では誰でも出来てしまう仕事は機械の方が得意だからです。

 

なのでこれからの教師に求められるのは生徒が楽しみながら学べる授業を展開できるとか、なかなか興味を持ちにくい科目でも生徒の興味をグワッと惹きつけられるとか、勉強に対してモチベーションが上がらない生徒をうまくサポートできるといった、より人間味があるとか、人の気持ちがわかるといったより人間らしい能力です。これがなければ機械に仕事を奪われてしまうかもしれません。

引用元:本を読んでAI時代に残る仕事、残らない仕事をまとめてみた。 - ニート気質な僕の生きる道

 

おそらく、これからの時代は引用文にも書いてあるように楽しい授業を展開して生徒に勉強に興味を持たせるとか、モチベーションがなかなか上がらない生徒をうまくサポートしてあげるみたいな能力が求められると思うわけです。

 

それこそ、中には達吉のように勉強が苦手な生徒だっているわけですよ。パッと見ただけでは取り柄がよくわからない生徒だっているかもしれない。そういう子に対して「いかに勉強に興味を持たせてあげるか。」「仮に勉強ができなくてもそれ以外で得意なことや興味があることは何なのか?」ということを考えてサポートしてあげられるかどうか。そういうことができる先生が必要なんじゃないかな?

 

なので、先生を目指すのであれば単に知識を教えるだけでは駄目で

 

「いかに生徒と向き合って個人にあったサポートができるか?」 

 

というのを常に考える必要があるし、そういう先生の需要が今後は高まっていくはずです。知識を教えるだけならあっという間に需要がなくなるんじゃないでしょうか?

 

まとめ

今回は先生を目指す人に読んでほしいということで『ブラック・ジャック7巻、第64話、デベソの達』という話を紹介してみました。

 

もちろん、生徒の人生のすべてが先生によって決まるわけではありません。全てを先生の責任にするつもりなんてさらさらありません。でも、時には先生の教え方や接し方次第で、生徒がいい方向にも悪い方向にも行ってしまうことはあるはず。

 

そして、可能ならば生徒がいい方向に向かうようにサポートしてほしい。そのために何ができるか考えてほしい。そのヒントが今回紹介した「デベソの達」という話から読み取れるのではないかと思っています。

 

ぜひ興味を持った人はブラック・ジャックを読んでみてくださいね♪

 

それではまた!!