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『くも漫。』闘病漫画だけど思わず笑ってしまう作品です!!

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マンガには様々なジャンルがありますが、ここ最近は漫画家さんやその周辺のことを描いたエッセイ漫画が面白くて、いろいろ読んだりしています。

 

例えば、つい先日紹介した『情熱大陸への執拗な情熱』という作品。あれは、情熱大陸に出たくて仕方がない漫画家さんが「いかに自分の日常が情熱大陸に振り回されているか」を描いた作品で、そのあまりの情熱っぷりに、久々にゲラゲラと声を出して笑ってしまいました。

 

参考記事:『情熱大陸への執拗な情熱』あまりの情熱に思わず笑ってしまう作品! - エンタメなしでは生きてけない!!

 

「エッセイ漫画メチャメチャ面白いじゃん!!」

 

そんなことを思って、何か面白い作品ないかなぁと探していたところ、以前何かの機会で「おもしろそう!!」と思った『くも漫。』という作品を読んでみることにしました。

 

 

『くも漫』とは、くも膜下出血で倒れた著者の中川学さんが、病気の発症から、闘病、回復までをどのように過ごしたかを描いた作品です。タイトルのくも漫は「くも膜下出血になった体験を描いた漫画」を略しているわけです。

 

闘病漫画だけど、思わず笑ってしまう作品!!

闘病漫画にはいくつか種類があると思うんですよ。代表的なのは

 

  • 病気に一生懸命立ち向かう感動的なもの
  • 闘病生活を面白おかしく描いたもの

 

と思っていて、この『くも漫。』という漫画はどちらかというと後者の作品です。

 

ちなみにくも膜下出血について、どういう病気か知らない方のために簡単に説明しておきます。くも膜下出血とは脳表と脳を覆うくも膜との間にある血管が破れてしまって、くも膜の下に出血が広がってしまう状態のことです。原因は色々ありますが、多くは脳動脈瘤が破れてしまったことで起こるとのこと。まぁ、要はけっこう深刻な病気で場合によっては命に関わることもある病気ってことですね。

 

この情報だけを見ると「大変な病気と闘った日々を描いた漫画なのかな?」と思うじゃないですか?頑張って病気に打ち勝ったみたいな。ただ、この漫画はちょっと違います。

 

まず、なぜ中川さんがくも膜下出血になったのか?もっと言ってしまえば、「どこでくも膜下出血になって倒れたのか?」っていうのがキモですね。これがこの闘病漫画を数段面白くしているんです。(ちょっと不謹慎かもしれない)んで中川さんがどこで倒れたのかっていうと、これがビックリ「大人のお店」なんですよ(笑)

 

大人のお店でそういう大人なことをしている最中に中川さんを頭をバットで「ガーン」と殴られたかのような衝撃が襲うんです。あまりの痛さに全裸のままうつ伏せで倒れる中川さん。お店の女性が救急車を呼び、ほぼすっぽんぽんのまま病院へと運ばれていきます。

 

この時の中川さんの心の声がこちら。

 

は 恥ずかしい

生涯恥ずかしさランキング第1位だ!!

引用元:『くも漫』p27 著者 中川学 株式会社リイド社

 

そりゃ、誰でも恥ずかしいわ!!大人の店で全裸でぶっ倒れて運ばれるわけですからね。作中、倒れた中川さんを救急隊員と女性と店員さんが囲んでじーっと見ているページがあるんだけど、あのシーン、もし自分が同じ立場だと想像したらもう顔から火が出るほどの恥ずかしさですよ(^^;

 

しかも、救急車で運ばれて担当してくれたお医者さんが女医さんっていうね(笑)んで、女医さんは全裸の中川さんを見て救急医隊員にこう聞くわけですよ!

 

どこで倒れてたの?

 

うわぁ!もうやめて、聞かないでって感じですよね。でも、救急隊員もちゃんと情報を伝えなければならないわけです。なので、中川さんがどこで倒れていたのか、そのお店はどういうことをするところなのかを女医さんに事細かに説明するわけですね。中川さんは目を閉じたまま全裸でそのやり取りを聞いている。もう、はっきり言って地獄です。

 

このように、大人のお店でくも膜下出血でぶっ倒れるというまさかの闘病生活を送ることになる中川さん。この後も「大人のお店で倒れた」という事実によって、彼の入院生活は単なる闘病生活だけではなく、読者が思わず笑ってしまう方向へと導かれていくわけです。

 

くも膜下出血についても学べる漫画!!

本作は先述した理由から、単なる闘病漫画という感じではなく、「大人のお店で倒れた男が入院するとこうなるよ」というまれなケースを読むことができて、とても面白いです。

 

ただ、それだけではなくて、本作で中川さんはくも膜下出血についてその病状から、入院生活の苦労、リハビリの様子など、非常にわかりやすく説明をしてくれています。また、巻末には中川さんがお世話になった病院の副院長さんによる、くも膜下出血の解説も載っており、よりこの病気についての理解も深めることができるようになっています。

 

なので、漫画を読みつつ「ああ、くも膜下出血って具体的にはこういう病気なんだ」ということを学ぶことができるわけですね。

 

巻末にくも膜下出血予防のためのチェックシートが載ってたので引用しておきます。

 

□血圧のコントロール・・・特に高血圧の人は日ごろから血圧に注意する。

□食事に気を付ける・・・塩分を控え、野菜を多くとる。アルコールの飲みすぎに注意する。

□禁煙・・・タバコはくも膜下出血のリスクを増大するのでやめる。

□前兆に気づく・・・血圧の乱高下、突然の頭痛・モヤモヤ感、目の痛み等があれば早めに受診する。

□脳ドッグを受診する・・・近親者に脳動脈瘤患者のいる人は特に注意する

 

当たり前っちゃ当たり前の情報なのかもしれないけど、知っておくと知らないでおくとじゃもしもの時に差を分けるかもしれませんので、頭の片隅にでも入れておきましょう。

 

まとめ

というわけで今回は中川学さんの『くも漫。』という漫画の感想を書いてみました。

 

本作はラストに向かって、さらに笑える展開が待っているので、大人のお店に行った中川さんのラストがどうなるのか、興味のある方にはぜひ読んでみてほしいです。この記事書くために読み返してた時も思わず「フフッ」と笑ってしまいました。

 

また個人的に中川さんという人にも興味がわきましたね。彼は退院後かなり紆余曲折な生活をするみたいで、その辺りのことを描いている漫画もあるみたいなので、また時間がある時にでも読んでみようと思ってます♪

 

それでは、今回はこの辺で。