感想&あらすじ
サラリーマンの夫を堺雅人さん、漫画家の妻を宮崎あおいさんが演じています。 堺さん演じる夫は真面目で几帳面で典型的なうつ病になりやすそうな人です。 真面目に仕事をこなしていましたが、クレームの処理などストレスが貯まる仕事をこなしていくうちにうつ病を発症してしまいます。
上司はうつ病に対しては不理解。うつ病だと告げても真剣に考えてくれません。そのせいでさらにストレスがたまりどんどんうつ病の症状を悪化させるという悪循環。
最初は、単なる体調不良と思っていた妻もやがてツレの調子がおかしいことに気づき、徐々にウツ病の事を知ることになります。
僕がこの映画で特に印象的だったシーンがあるんですよね。嫁はアンティークが好きで、ある時アンティークショップであるガラス瓶を気にいるんです。その時の店長からこんな言葉をかけられます。
「たかがガラス瓶だけど割れなかったから今ココにある。割れなかったことに価値がある。」
これは人間にもそのまんま当てはまる言葉だと思うんですよね。
「たかが、自分だけど死ななかったから今ココにいる。死ななかったことに価値がある。」
人間も死なないで生きていること。うつ病の人も壊れて死なないで生き続ける事に価値があるんじゃないかな。頑張れなんて言いません。
でも生きてるだけで意味があるし、価値があると僕は思うんですよね。なかなかそう思うのは難しいし、そういう思考にはなれないのかもしれないけど。
それでいよいよツレの症状がヤバくなって妻は会社辞めちゃえば?というんですが、ツレが真面目でね、辞めたらみんなが困るなんて言うわけですよ。
この期に及んでまだ周りのことを考えちゃって一歩踏み出せないんです。ほんと真面目。
それにたいして妻はツレにもこう言い放ちます。
「会社辞めないなら離婚する」
グッジョブ!!妻!この言葉でツレは会社を辞めるという流れになっていくわけです。 その後めでたくツレが会社を辞め、療養生活に。ツレの闘病記が始まります まぁ、うつ病というのは厄介なもので一筋縄ではいかないんですよね。
良くなったり悪くなったり、本編の中ではお医者さんがまるで振り子のように状態が変化するなんて言ってましたが、そうなんだろうーな。
僕の周りにはうつ病の人はいないけど、テレビとか本なんかを読むとずーっと付き合っていく覚悟がないといけないのかもしれないなんて思いますね。性格が真面目な人が多いわけで、その性格を根本から治すっていうのはなかなか難しいわけですからね。再発する可能性もあるでしょうし。
ほんと病気になる前に出来るなら逃げるべきだよなーと思います。 その後、妻はツレとの生活のために奮闘するのですがその辺りは実際に作品見てもらいたいですね。こんな理解のある妻がパートナーだったらうつ病の人も生きやすいんだろうな。
作品中、ちょっとマズい対応しちゃったってツレを追いつめちゃったりもするんだけど、基本的にはかなりいいパートナーだと思います。ここまで理解できる人なんてなかなかいない気もします。
最後は割とめでたしめでたしで終わってくれて、深刻な作品にならなかったのも救われましたね。希望がある感じ。あと宮崎あおいかわいかった(笑)ちなみに僕と同い年‥‥‥。
もちろん、作品なので多少フィクションの部分もあるでしょうし、うつ病の人の生活はもっと厳しいものがあるのかもしれませんね。
でも、『うつ病を理解する一つの材料』として十分に見る価値がある作品だと僕は感じました。うつ病の苦しさ、家族の心持ち、職場の不理解さなどうつを取り巻く環境をしんどくなりすぎずに理解できる作品です。 ぜひ多くの方に見ていただければなーと思いますね。
それでは今回はこの辺で。 最後までご覧いただきありがとうございました! 次回もよろしくお願いいたします♪