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『映画 クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王』はマイノリティの主張に焦点を当てた作品だった?

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クレヨンしんちゃんは劇場版がアツい!!

 

中でも『アッパレ!戦国大合戦』とか『モーレツ!大人帝国の逆襲』は子供だけではなく、大人が観ても損はない作品です。(むしろ大人の方が刺さるかも)

 

で、それらの作品を観終わった後にふと思ったんですよね。

 

「あれ?クレヨンしんちゃんの劇場版の第一作目ってどんなやつだったっけ?」ってね。気になったら観るっきゃない!ということで、今回は劇場版クレヨンしんちゃんの第一作目である『映画 クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王』を紹介してみようと思います。

 

※ネタバレありなのでよろしくお願いします

あらすじ

特撮ヒーロー『アクション仮面』の撮影現場で事故が起きた。なぜか、地面が爆発しアクション仮面は怪我をしてしまう。その混乱の最中現れた謎の人物は、アクション仮面の力のもとであるアクションストーンを奪い去ってしまう。

 

世間は夏休みに入り、主人公野原しんのすけと母親のみさえは街に買い物に来ていた。しんのすけが何かの気配を感じ狭い路地を抜けると、そこには昔ながらの駄菓子屋が。そこで、しんのすけはアクション仮面カードが付録のチョコビを買う。開けてみると中にはレアカードと言われるNO99のカードが。実はそのカードは、別次元の地球に行くために必要なものだったのだ。

 

その数日後、夏休み海水浴に出かけた野原家はたまたまアクション仮面アトラクション・ハウスを見つける。しんのすけがハウスの案内人に見せたのはNO99のカード。そのカードによって一家は時空移動マシンというアトラクションを体験することになる。

 

アトラクションが終わると日も暮れかけていたため、家に帰ることにした野原一家。翌朝、新聞には「早く来てくれアクション仮面」の文字が。さらに、しんのすけの父親であるひろしがいつも通り出勤すると、街にはハイレグ姿の人たちが大勢あふれており、ひろしは慌てて家に戻りみさえとしんのすけにそのことを伝える。

 

なんと日本はハイグレ魔王とその配下たちによって侵略を受け、ハイレグ姿の人間だらけにされていたのだ。

 

この世界でいったい何が起こっているのか。しんのすけたち野原一家はハイグレ魔王の魔の手から世界を救うことができるのか?

 

感想

ハイグレ魔王が人々をハイレグ姿にした理由は何だったのか?

この作品、子供のころに観た時はしんちゃんのおバカっぷりにゲラゲラ笑ったりとか、オカマハイグレ魔王とかホモのTバック男爵を観て「なんかいやだなぁ」みたいな感想しかなかったと思うんだけど、大人になって改めてみたら全然違うところが気になったんですよね。どういうところが気になったのかというと、

 

「ハイグレ魔王ってなんで地球を侵略しに来たの?しかも、なんで人々をハイグレ姿にしたの?」ってところです。

 

本作では主人公の野原家が住んでいる世界とは別次元の地球をハイグレ魔王たちが侵略。彼らが持っているハイグレ銃から出るビームに当てられることで、人々は老若男女問わずハイレグ姿に変えられ、ひたすら「ハイグレ!ハイグレ!」と唱えるハメになるわけです。

 

でも、肝心の「ハイグレ魔王がなぜ地球を侵略したのか?」っていうのは作中では語られてないんですよね。で、僕は考えました。これは、「世間が持っている普通とか○○らしさから外れたマイノリティに目を向けさせようとしたのではないか」と。そのために製作陣がハイグレ魔王たちに地球を侵略させたのではないでしょうか。

 

本作の主要敵キャラは、オカマのハイグレ魔王にホモのTバック男爵、女性だけど腹巻を巻いている腹巻レディースといった面々です。彼らは世間一般の○○らしい人からは外れてますよね。おねぇ言葉を話すオカマは男らしさから外れてるし、ホモ=同性愛者ですから、異性愛者に比べて割合としては多くはない。女性が腹巻を巻くというのも、女性らしくないと思われていたのかもしれません。

 

極み付きはハイレグですね。おそらく「ハイレグは若い女性が着るもの」という考えが、僕にもこれを読んでいるあなたにもあると思います。それを作中で男女や年齢関係なくハイレグ姿に変えてしまうことで、「別に誰がハイレグを身に着けてもいいじゃねぇか」ということを言いたかったのかと。あるいは男がおねぇ言葉を話してもいいし、同性を愛してもいいし、身につけるものも別に男らしさや女らしさにこだわらなくてもいいんじゃね?という主張を暗に伝えたかったのかなと思います。

 

ちなみにその主張って時代遅れじゃね?って感じる方もいると思いますけど、この作品は現在の作品じゃないですからね。公開されたの1993年ですから。今でこそLGBTへの理解はだいぶ進んできているし「○○らしさ」みたいなものに縛られるのおかしくね?っていう声は上がってるけど、30年近く前にはLGBTなんて言葉すら言われてなかったし、おそらく今よりも「男は男らしく」とか「女は女らしく」みたいな考えに捉われている人が多かったんじゃないかな?そういう点で、この作品は先進的だったのではないかなぁと思いました。

 

ただ、結果的にハイグレ魔王の企みは失敗してしまいます。これは、結局彼が「マイノリティの考えをマジョリティにも押し付けようとしてしまったから」だと思うわけです。

 

ハイレグを着ようぜと主張して、自分で着るのは自分の勝手です。周りの人にすすめるのもまぁいいでしょう。でも、それを本人の意志を無視して「お前も着ろや」と無理やり着せようとする。それは単なる価値観の押し付けでしかありません。それは同性愛でも女性が腹巻を身に着けることも一緒。本人がどんな考えだろうとそれは自由ですが、押し付けたり強制するとなると話は違ってきます。

 

結局のところそれはうまくいかないしダメだよねということで、ハイグレ魔王はアクション仮面に敗れてしまう。主張はいいけど押しつけはダメなんだよと。これは物語のラストでも表われてて、アクション仮面はハイグレ魔王を倒すんだけど殺しはしないんですよね。で、ハイグレ魔王はさっさと宇宙へ飛び立ってしまう。つまり、ハイグレ魔王という存在自体は認めてもいいんじゃね、つまりマイノリティの存在自体はいいんじゃねってことを、暗に言いたかったのではないかなと僕は勝手に想像しております。


※文中のオカマやホモという表現は、劇中のものをそのまま使用しており、差別の意図などはないことをお伝えしておきます。

 

まとめ

というわけで今回はクレヨンしんちゃんの劇場版第一作である『映画 クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王』を紹介してみました。

 

今回はおっさんから見た感想を書きましたが、本作では子供向けアニメとしてしんのすけや野原家の日常も結構描かれていて、子どもたちが遊んでいる場面や野原家のバカ騒ぎにほっこりするし「そうそう、しんちゃんってこんなバカなことしてたよなぁ」とクスッと笑えてしまう作品です。

 

子供はもちろんのこと大人が観ても結構楽しめる作品だと思うので、興味がある方はぜひご覧になってみてください♪

 

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※本ページの情報は2020年5月時点のものです。最新の情報や配信状況はAmazonプライム・ビデオのサイトにてご確認ください。