エンタメなしでは生きてけない!!

これは面白い!!これは人にすすめたい!!そんなエンタメ作品の紹介をしていきます!

『WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜』林業って何するの?そんな人でも楽しめる作品!!

映画を観る目的って色々あると思うんですよね。涙を流して思いっきり日頃のストレスを解消したいとか、美男美女の恋愛にどっぷりつかってキュンキュンしたいとか。理由なんて人それぞれ。

 

僕もいくつか映画を観る理由があるんですけど、その中の一つに「自分が知らない世界に触れたい」っていうのがあります。これは読書にも共通することなんだけど、自分が人生で経験できることなんてほんの一握りでしかないので、それを本なり映画なり何らかのコンテンツを通じて知りたいなぁっていうのがあるんです。知的好奇心を満たしたいんですよね。

 

で、今回紹介する『WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜』 っていう映画はまさに僕の知的好奇心を満たしてくれる作品でした。

 

 

まずはどんなあらすじなのかざっくり説明。

 

大学受験に失敗した勇気(染谷将太)はたまたま見つけたチラシ(に映っていた長澤まさみ演じる直紀という女性)にひかれて、携帯の電波も通じないような山の中で行われている林業の講習に参加する。無事講習を終えた勇気は中村林業という会社で1年間の実施研修を受けることに。中村林業の先輩飯田(伊藤英明)の家に居候することになった勇気は、決して楽ではない林業の仕事に悪戦苦闘。ヒルやコロコロ変わる山の天候など大自然からの洗礼を受けながらも、少しずつ成長していく。はたして勇気は無事1年間の研修を終えることができるのか?

 

ここからはネタバレアリの感想を書いていきます。

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『JOKER(ジョーカー)』2019年観た映画で一番良かった!!間違いなく記憶に残り続ける作品!!

バットマンとジョーカーの対決を描いた『ダークナイト』を観た時からこんな風に思っていました。「ジョーカーヤバい!!っていうかどうやってジョーカーってジョーカーになったんだ?」

 

一応知らない人のためにお伝えしておくと、ジョーカーというのはバットマンシリーズに出てくる悪党です。悪党なんだけど、ダークナイトではバットマンを完全に食っちゃってる(存在感で)と言っていいぐらい強烈なインパクトを残してます。

 

ただ、ジョーカーってなぜジョーカーになったのかっていう経緯ってほとんど描かれてないんですよね。彼は超人とかじゃなくて能力的には普通の人間なんですよ。ってことは悪党になる前だってあるわけじゃないですか。生まれてからずーっとジョーカーでしたなんてことはありえないわけで。どこかでジョーカーになるできごとがあったと考えるのが自然だと思うんですよね。

 

そんなわけでジョーカーはいつどうやって誕生したのかという疑問は僕の中にあり続けたわけです。で、その疑問に対する一つの回答がすでに大ヒット中の映画『JOKER』というわけです。

 

 

でね、この映画に関してはもう数多の評論家の人たちが、それはもう素晴らしい評論を述べてくれてます。作中のある場面がどういう意図を持っているのかとか、別の映画の関連性とかもすごくわかりやすい語られている動画とかもあります。なので、僕はそれをしません(できないっていうのもあるけど)。なので、僕はもう正直にこの映画を観て思ったことをドストレートに書いていこうと思います。

 

ちょっとだけネタバレアリです。

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『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』の感想を書いてみた!!

食わず嫌いはいかんなぁなんて思って、ここ数年はいろいろ試したり挑戦しようと思ってたんですけど、やっぱりまだまだでした。

 

「クレヨンしんちゃん。うーん、子供向けでしょ?」

 

クレヨンしんちゃんは確かに子供向けの作品ではあるけども、かといって大人が観るもんじゃないという固定観念を知らず知らずのうちにもってしまってた。はい、完全な食わず嫌いでしたね。もうダメっすよ。こんな風に思い込みでなんでも判断しちゃ。

 

僕自身つい、そうやって思い込んで狭い世界に閉じこもってしまう癖があるのでね、これじゃあいかんなと思いまして観てみることにしましたよ。クレヨンしんちゃんの映画を。今回観たのはシリーズの中でも評価が高い『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦後大合戦』って作品です。

 

※今回もネタバレアリです

 

この作品の感想を端的に言うと、「普通に感動したわ!!」っていうね。うん、全然大人が観ても楽しめる作品でした。

 

まずはどんなあらすじかをざっくり説明。

 

野原家(しんのすけの家族)はある夜全員同じ夢をみます。その夢に出てきたのはどこかの国のお姫様。姫はどこか悲しげな様子です。次の日の朝家族は何事もなかったようにいつもの日常に戻りますが、飼い犬のシロだけは何か様子が違うんです。

 

シロは庭をなぜか掘り返しており、幼稚園からしんのすけは母親のみさえからシロの飼い主なんだから穴を埋めておくように言われます。穴を埋めようとするしんのすけですが、シロはそれを阻止。するとその穴からは立派な箱に入った手紙が。手紙には「てんしょうにねんにいる」という父ひろしと母みさえにあてたしんのすけ自ら書いたと思われる手紙が出てきます。

 

しかし、しんのすけはその手紙を書いた覚えがなく戸惑います。しかし、手紙の続きに書かれていた「おひめさまはちょーびじん」という文を見て、夢に出てきたお姫様を思い出し、目を閉じるとなんと今まで自宅の庭にいたはずがお姫様がいた湖の畔に移動していたのです。

 

わけもわからず辺りをさまようしんのすけ。すると、侍たちが戦をしている場面に遭遇します。最初は何かの撮影だと思っていたしんのすけですが、たまたま声をかけた武士たちが春日家につかえる井尻又兵衛を狙う刺客だったんです。しんのすけのおふざけによって資格の存在に気付いた又兵衛は命を救われます。命を救われた又兵衛はしんのすけを春日城へと案内します。

 

一方そのころ野原家では、しんのすけがいなくなったことで大騒ぎ。庭に残されていたしんのすけが書いたと思われる手紙を発見した野原家は、手紙の内容からしんのすけがてんしょうにねん(天正2年)の戦国時代に行ってしまったと考え、車に生活物資などを詰め込みしんのすけが消えたと思われる穴の上に。はたしてしんのすけと野原家は再会し元の世界へと戻れるのでしょうか?

 

身分を超えた恋の行方は?

本作はクレヨンしんちゃんの映画版ですが、ここで描かれているのは決して子供に対して向けられているものではありません。むしろ、大人向け。それも悲恋について描いた物語です。

 

作中しんのすけに命を救われた又兵衛は「鬼の井尻」と恐れられるつわものながら、女にはめっぽう弱い侍。彼は城主の娘である廉姫の幼馴染ですが、実は彼女に恋心を抱いています。一方、廉姫も普段はそんなそぶりを見せはしないものの胸の奥では又兵衛に恋をしている。

 

でも、二人は言ってしまえば上司と部下の関係。しかも戦国時代のお姫様は政略結婚が当たり前で、基本的に他国の城主なりその子供たちなりに嫁ぐことで互いに協力関係を築き国の安泰を測るものです。個人よりも国のことが優先される。それを身にしみてわかっているから、又兵衛も廉姫も互いの想いを面には決して出さない。それは許されないことなんです。

 

この膠着した関係はどうも動きそうにもない。そこに表れたのがしんのすけをはじめとした野原一家です。しんのすけは又兵衛と一緒に過ごすうちに彼が廉姫に対して恋心を抱いていることに気づきます。でも、又兵衛は侍ですからね。どうしても自分の気持ちに正直になれないというか、身分や国を優先する価値観に縛られてしまう。

 

その一方で廉姫はしんのすけから「未来の人たちは互いに好きであれば結ばれていい」という自分たちとは全く違う恋愛観をきいて、少しずつ自分の気持ちを表に出していきます。とある場面では白から抜け出した姫を助けた又兵衛に姫が抱きついちゃったりしてね。で、又兵衛はその廉姫を受け止めはするものの抱きしめることができず「お戯れを!」なんて言って距離を取っちゃう。でも、その表情には笑みが浮かんでいたりしてね。このくっつきそうでくっつかない感じにやきもきさせられます。

 

 

で、肝心の「二人の恋は成就するのか?」って話です。観客からすると、わりと早い段階で両想いってことがわかっちゃってるので、やっぱりここが気になります。これが予定調和で行くと、なんやかんやで二人くっついてハッピーエンドで。わー良かったねってなると思うんです。だけど、先述したようにこの作品は身分の違いが生んだ悲恋について描いた物語なんです。

 

ここで予定調和で行かないのがすげぇ良かった。結論言っちゃうけど、やっぱり二人の恋っていうのは成就しないんです。どちらかというとバッドエンドに近い。ただ、本来はもっと悪い結末だったはずのものが、野原家の出現によっていくつかの場面で又兵衛と廉姫は互いに思いあっていたことを知ることができた。それは、野原家がこの時代に来なければ起こりえなかった奇跡です。だからバッドエンドではあるんだけど、悲壮感はない。悲しいし、涙も出るけど後味は悪くないんですよね。

 

ちなみに僕がこの二人の恋は成就しないんじゃないかと思ったのは、先述した廉姫が又兵衛に抱き着いた後の場面を見てです。ここで野原家(ひろし、みさえ、ひまわり、シロ)が車でこの時代にワープしてきます。彼らはしんのすけと一緒に元の時代に戻ろとするも、帰る方法がわかりません。なのでとりあえず春日城に向かうことになります。この時廉姫はしんのすけたちとともに車に乗り込むのですが、又兵衛は馬に乗って向かいます。

 

ここの場面で、野原家と廉姫が乗った車はグングンスピードを出して馬に乗った又兵衛を置き去りにしちゃうんですね。僕の勝手な解釈なんですけどこの車というのは現代の乗り物の象徴で、又兵衛が乗る馬っていうのは過去の乗り物の象徴ですよね。つまり、車に乗ってる廉姫はしんのすけから聞いた現代の恋愛観を受け入れつつある一方で、馬に乗る又兵衛は過去の恋愛観に乗っかったままであるという比喩なんじゃないかと。

 

そんでもって、この時二人の距離はグングン離れていって又兵衛が姫に追いついたっていう描写は一切ないんですよね。二人の距離は空いてしまったまま。なんかこの場面を見た時「もしかしたら二人はこのままなのかな」と思ってしまいました。うん、勝手な解釈であり想像でしかないんですけどね。

  

青空侍に込められた意味は?

又兵衛は空を眺めるのが好きで、青い布地に雲が描かれた旗印を持ってて「青空侍」と呼ばれていました。戦場では鬼なんて呼ばれている侍にしちゃあノー天気なあだ名ですよね。では、なぜ又兵衛は青空を眺めるのが好きだったのでしょうか?ここからは僕の勝手な想像なんですが、やっぱり又兵衛もどこかで武士とかそういった身分に関係のない自由な生き方みたいなものにあこがれていたんじゃないかと思うんですね。

 

青空に浮かぶ白い雲って、誰にも縛られずプカプカと浮かんでて気ままで自由なイメージがあるし、又兵衛は自分の願望を表現していたんじゃないかな。きっと廉姫とも自由に恋愛がしたかったのではないかなと。それを「自分は侍である」という自制心で抑えつけていた。いやぁ、そう考えるとやっぱりツライですよね。又兵衛の願望というのは時代が許さなかったわけで。でも、戦国という時代にはおそらく身分違いの実らない恋というのもたくさんあったんだろうと思うし、フィクションとはいえそこにしっかり向き合っている本作は、やっぱりいい作品だなと思いました。

 

まとめ

というわけで、今回は『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』の感想を書いてみました!!

 

色々書きましたが又兵衛や廉姫の立場を見てきたものからすると、やっぱり現代に生まれて良かったと思いますね。

 

子供向けの作品だと思ってなめちゃいかん!!ばっちり大人でも楽しめるし泣ける作品となっていると思うので、ぜひご覧になってみてください!!

 

『THE RECEPTIONIST ザ・レセプショニスト』移民たちの厳しい生活を見せつけられる作品

結構前になりますが、たまたま試写会に当選したので『THE RECEPTIONIST(ザ・レセプショニスト)』という作品を観てきました。

 

 

今回はこの作品のあらすじや、実際に作品を観て思ったことを書いていきたいと思います。

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スパイダーマンの糸ってどれぐらい強いの?

結構前にスパイダーマンの映画を観てて電車をクモの糸で止めるシーンがあったんですよね。それ観て当時の僕は「さすがスパイダーマン!!」って思う一方で「でも、本当にクモの糸で電車を止めることなんてできんのかな?」っ疑問に思ってたんです。

 

確かにクモの糸って強度はすごいって聞くじゃないですか。ただ、それでも高速で走ってるあの巨大な電車を止めるっていうのは無理があるんじゃないかと。いくら強度が強いといったって所詮は糸。頑張ってもブチブチ切れちゃって役に立たないんじゃないの?なんてね。

 

まぁ、そんな疑問を持ちつつもフィクションだしななんて思いつつ、長年それ以上深入りをすることはなかったのですが、見つけちゃいましたよ。この疑問に対してしっかり深入りしちゃってる一冊が。それがこの前の記事でも紹介した『マーベル 空想科学読本』という本です。

 

この本にはスパイダーマンの能力について取り扱っている項目があるのですが、そこでスパイダーマンの糸の強度について考察しています。

 

そもそもスパイダーマンの糸ってどうやって作られているの?

僕の記憶だと映画のスパイダーマンでは、主人公のピーターが特殊なクモにかまれたことでクモ糸を出せるようになったと思っていたたのですが、原作の設定は違うようです。

 

ピーターの糸は何と自作!!ウェブ・シューターというクモ糸を発射する装置を手首に着けていて、そのスイッチを押すとクモ糸がパッと飛び出す仕組みになっています。これには色々な濃縮液を混ぜたカートリッジが入ってて、糸が出なくなったらカートリッジを取り換えればいいとのこと。

 

『マーベル 空想科学読本』にも書いてあるけど、これを作り出したピーターの優秀さよ。この糸で壁にぶら下がったり、ビルからビルに移動したり電車止めたりできちゃうんですよ。いやっ、これがさクモにかまれたことで特殊な能力を身につけて強靭な糸をいつでも体から出せるようになったとかならわかるんだけど、自分で作っちゃったっていうんだもの。ピーターはスパイダーマンじゃなくて科学者を目指した方がいいんじゃないかな?

 

肝心の糸の強度は?

話を戻してスパイダーマンの糸の強度についてです。知ってる人もいるかもしれないけど、クモの糸って実はとても高い強度を誇るんです。

 

クモの糸というと、はかなく弱いイメージがあるけど、それは細いからだ。クモの糸にはいろいろな種類があるが、もっとも太い牽引糸さえ直径0・005mm。髪の20分の1しかない。

ところが、断面積あたりで耐える力はものすごくて、1mmあたり200㎏。ピアノ線に肩を並べる強靭さだ。しかも密度は1Lあたり1・3kgで、鋼鉄の6分の1。同じ重さで比べれば、逆に鋼鉄の6倍も強く、前述のケプラー(鋼鉄の5倍)さえも上回る!

引用元:『マーベル 空想科学読本』p135~136 著者 柳田理科雄 講談社

 

鋼鉄の6倍の強さ・・・。クモ糸予想以上に強いですね。では、それが電車を止められるぐらいの強さなのかでしょうか?

 

直径が2・6mmあれば、1本でも1tの乗用車を支えられる。また、東京を走る山手線の通常時のブレーキ力は35.5t。左右に2本出して、これと同じ力を出すには直径が1・1㎝あればよい。このくらいの太さの糸、ピーターなら出せるだろう。ホントにスゴイクモ糸だ!

引用元:『マーベル 空想科学読本』p137

 

1・1㎝のクモ糸を2つ出せば山手線を止められる!!電車が暴走したらスパイダーマンにお任せを!!おそらくピーターは2本以上クモ糸が出せるでしょうし、ウェブシューターを改造したらもっと太くて強度のある糸もつくれそうです。そうなるとメチャメチャ糸出しまくれば新幹線とかも止められるんじゃないかな?すげぇなピーター!!

 

ただ、懸念があるとすれば、基本的にこの糸ってどこかにくっつけないといけないってことかな。いくら糸の強度が強くても、建物の壁なんかにくっつけてこそブレーキがかかるわけですよ。なのでもし仮に電車が走ってる線路の周りに何の建物もなかったとしたら、クモ糸出してもそれは空に飛んでいくだけなんじゃ・・・。

 

と思ったけど、そしたら地面に向かって打ちまくればいいのか!!自分の斜め下ぐらいにクモ糸連発しまくれば地面に糸がくっついてそれでブレーキがかかる。完璧だ!!

 

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イメージ図

 

こんだけ強度あるなら他の使い方もできそうですよね。ハンターハンターっていう漫画にパームっていう女性キャラクターがいるんですけど、彼女は自分の長い髪を全身にグルグル巻くことで防御力をめちゃめちゃ上げてるんですよね。それと同じようにスパイダーマンも動きに支障が出ないレベルで自分の糸を身体にグルグル巻いたら、すごく防御力が上がりそうな気がします。(見栄えは微妙かもしれないけど)

 

結論

というわけで結論としてはスパイダーマンの糸は頑張れば電車を止められちゃうぐらいつえぇ!!そして、そんな糸を自前で作ってしまうピーターもすげぇ!!という感じです。

 

こういうフィクションの作品についてスルーしちゃうようなところを真剣に解明しようとするのが空想科学読本シリーズの面白さだと思います。今後もシリーズを読んで面白い内容なんかあったら紹介していこうかなと思っております。