三国志第二巻。義勇軍を結成した劉備たちは黄巾賊と戦うために各地を転戦します。
三国志、二巻の簡単なあらすじ
劉備たちは正規の兵隊ではないにもかかわらず、苦戦を強いられている官軍を助け次々と黄巾賊を撃破します。
しかし、そんな彼らの活躍は評価されません。中には認めてくれる人たちもいましたが、多くの将軍たちは彼らをあからさまに蔑んだ態度で接してくるのです。手柄を立てたのになぜでしょうか?簡単なことです。
「肩書きが何もない義勇軍だから」
これに尽きます。当時も今も人は肩書きに弱いものです。ましてや現在よりもはっきりと身分がわかれていた時代のこと。今以上に肩書きや身分といったものが重視されていたはず。肩書きで人を見る人が多いのもしかたがないのでしょう。
そんな時代ですから、村出身の肩書がない劉備たちを正規の官の将軍たちはバカにするというわけです。劉備たちがいくら手柄を立てようともしょせんは百姓。我々とは身分が違う。
まぁ、くだらないですけどね。実力で評価しろや!!って話です。こういうしょーもないことにこだわってたりするから、黄巾の乱みたいな反乱がおきるんですよ、なんてマンガのキャラに憤ってみたり(笑)
話を戻します。
官軍のため、懸命に黄巾賊と戦い成果を上げてきた劉備たち。そんな自分たちに対する官軍のあまりにひどい態度に、劉備の義弟である張飛は怒りをあらわにします。
官位がなんだ 官職がない人間は人間じゃないとでもいうのか
賊軍にけちらされ逃げてきたくせに助けてもらった人間か私兵なら例もいえねえのか
一部省略
雑軍がどうしていけねえ私兵がどうしていけねえ
国のためにつくそうという気持ちはおれたちの方がはるかに上だ
引用元:『三国志第三巻』 横山光輝著(希望コミックス)p161~163
このシーンがほんとにあったかどうかはわかりませんが、おそらく当時の官の将軍などの百姓などに対する態度はこんな感じだったのでしょう。
怒り狂う張飛。必死に関羽が抑えますが彼の怒りは収まる気配がありません。そんな張飛に劉備はこう告げるのです。
張飛よ おまえの気持ちはよくわかる でもここはがまんしてくれ
ここでおまえがさわぎを起こし将軍に傷でもつけたら官軍もだまってはいまい
われわれとて全滅だ
そしたらわれわれはなんのために義勇軍をつくったのかわからなくなる
引用元:『三国志第三巻』p163
劉備だって本当は悔しいのです。国のため立ち上がり、官軍がピンチになれば駆けつけ局面を打開してきた。少なからず国のために役に立っていることは間違いない。それどころか劉備たちの助けがなければ黄巾賊に城を乗っ取られていたりした官軍の舞台もあったのです。
それだけ活躍したにもかかわらず自分たちの身分が低いがゆえに侮られてしまう。関羽も劉備も怒りこそ表に出しませんが悔しさは一緒。それをグーッと胸に押し込めてただ、国の窮地を救うために今の状況を我慢しているのです。この悔しさったらないですよね(>_<)
張飛をいさめる劉備。張飛は悔しさをにじませながらこういうのです。
なあ兄貴 おれたちは一生懸命戦っているんだ 官軍以上になー
それでいていつまでこんなばかにされてなくちゃならねえんだ
兄貴いつまでなんだ
お おれはそれがくやしいんだ
引用元:『三国志第三巻』 p164~165
地面を叩きながら涙を流す張飛。彼の問いかけに何も答えることができない劉備。そんな彼らの報われない日々は、官軍が黄巾賊を退治したことでいったん終わりを迎えます。
それにしても、劉備や関羽も偉いしなんだかんだ言いながら耐える張飛は凄いですね。僕なら「やってられっか!!」とあっけなく放り出しそうです(>_<)まぁ、これも「国のために」という高い理想を掲げているからこそ耐えられるんだろうなぁ。
まぁめったにないことだろうけど、仮に今後「これは絶対に達成するんだ」という高い理想なり目標ができたのなら、劉備たちのように理不尽なことに負けず耐え忍ぶことができたらなぁと思いました。うーん、やっぱ難しいかもしれないけどね(笑)
まとめ
今回は三国志の二巻の簡単なあらすじと、読んだ感想を書いてみました。今後も三国志から学んだことや、読んだ感想などをガッツリ書いていこうと思います♪
それではまた!!