リビングにあるブルーレイレーコーダーが何やらちかちかと点滅しているので、
「遂に壊れたのか!??」
と思ってヒヤヒヤしてしまったのですが、なんて事はないブルーレイの容量がいっぱいになってしまったことをお知らせするための点滅でした(^^;
とはいえ、このまま放置しておくと録画予約してある番組が録画できないわけです。というわけで、ブルーレイにたまっていた映画やら、ニュースやら、バラエティやらを一気の消化することにしました。その時間約半日!!!
これぞニートのなせる業とでも言いましょうか、持て余した時間を有効活用する事でどんどんブルーレイの空き容量は増えていきある程度余裕があるところまで容量を減らすことが出来ました。今回はその消化作業の中で見た映画をご紹介してみようと思います。それがこちら。
『幸せのちから』
あらすじ
舞台は1980年代。セールスマンのクリスは妻と5歳の息子と3人で暮らしていました。ところが、家賃も払えず生活は困窮。やがてその妻も出ていき、息子と2人で生活を始めるも預金もなくなってしまいます。
そんなクリスが賭けに出ます。なんと一流証券会社に入社することを目指すわけです。しかし、その会社に入るにはまず半年のインターンをしなければなりません。しかも、その間給料は支払われない無給のインターン。インターンが終わっても採用されるのはわずか一人という狭き門です。はたしてクリスは無事証券会社に入社することができるのが、人生を好転させることができるのか、クリスの奮闘する日々が始まります。
感想
これぞアメリカンドリームといった映画でしょうか。
妻を失い、家賃も払えず家を追い出される。駅で夜を明かし教会が提供してくれる貧困者の方向けの簡易宿泊施設を利用するなど、主人公とその息子はどん底とも言える生活を余儀なくされます。
そんな中で見えた一筋の光。一流証券会社のインターン。インターンを経て合格できるのはたったの一人!!主人公のクリスは息子とホームレスに近い生活を送りながらインターンを続け遂にはそのたった一つの椅子に滑り込む!!
「やったぜ!!クリス!これぞアメリカンドリーム!!」
と思いたくなる人も多いでしょうね。まさに努力したもの、実力があるものが報われるべきと信じられているアメリカ社会を体現したような作品なのかなぁと思います。
実際に主人公のクリスの行動力とか粘り強さっていうのの凄いですよ!まぁ凡人じゃ真似できない。
家もなくてしかも息子がいて、インターンは無給だから給料は入らないし(その間完全歩合の医療機器を販売していた。)息子を保育施設のようなところから引き取らなければならないから、他のインターンが夜遅くまで働いているところを早めに引き上げなければならない。
証券会社でのインターン中はずーっと電話かけっぱなしですからね。顧客リストに延々と電話をかけては断られてしまう日々。時間を少しでも短縮すために受話器を置かずに指で電話を切りまた次の相手にかけ始める。
さらに、インターン中には知識を確認するための分厚いテキストを渡されており、最後には試験を受けてある程度の点数を摂る必要がある。つまりその為の勉強時間も確保しなければならない。
そういう厳しい試練を通り抜け、採用の通知を会社の重役から受けた時のウィルスミスの演技は素晴らしかったなぁ。
すんごい嬉しいはずなんですがメチャメチャ大喜びする事もなく、目に涙を貯めながら喜びをかみしめる演技。会社を出た後思わず自分で拍手をしてしまう、そんな彼の努力が報われたシーンには素直に「良かったな、クリス」と思いましたね。
ただ、一方で色々と違和感があるシーンというか「これおかしくないか??」っていうシーンも結構ありました。
例えば一つシーンを取り上げるとすると、主人公のクリスがタクシーで人を送り届けるというシーン。彼の財布には金がないんですよ。チラッと財布を見たらもう数ドルあるかないか。
まぁ、無給のインターンだし家すら借りれないんだら当然っちゃあ当然。それで彼が取った行動はというと‥‥‥
「無賃乗車!!!」
タクシーが止まった瞬間にドアを開けて猛烈ダッシュ!!タクシーの運ちゃん激ギレして追っかけてきて、クリスは地下鉄に逃げ込むんだけどそこでも乗車賃払わず駅構内に侵入!
何とか電車に乗り込んで運ちゃんから逃げ切るというシーン。おいおい。そんなんアリ??
金ないからって無賃乗車かよ。しかもその後運ちゃんに金返したりとか謝罪に行くなんて様子はないからおそらく逃げたまんまなんでしょう。
その乗り逃げした金ってどーすんの??タクシーの運ちゃんの負担になっちゃうんじゃないの??運ちゃんの生活だって楽ではないでしょうに。そっちはいいのかい??
しかもキセル乗車してますよね??貧乏で苦しいのはわかるけどそれはいかんでしょ。そんな突っ込みをしたくなるシーンでしたね。これは。
あとは家を失った後に、家なしの人を無料で保護してくれる施設に入れてくれるように頼むんですが、そこは子供と女性しか入れないところでクリス本人は入れないとこなんですよね。
その際、「息子と自分は一緒じゃなきゃだめだ。」って言って結局その施設には入れないんだけど、子供のこと考えるんならせめて子供だけでも預けるべきじゃないのかな??
その後教会にかろうじて入ることが出来てその日は休める場所が出来たんだけど、実際駅の中で夜を明かすみたいなこともあったわけですよ。
しかも、今彼はインターン中で自分は自分でやるべき事が沢山あったわけで、せめてその時期だけでも子供だけは施設なりなんなりに預けられなかったのかな??なんて思うわけです。
成功したからめでたしめでたしなわけでね、これ証券会社に採用されてなかったらどーなってたんだろうか??とちょっと想像して怖くなってしまう部分でもありました。
まぁ、ドラマチックというかとんでもない展開でなければ映画になんかならないんで、それはそれでしょうがないのかもしれないんだけど、うーん、なんか努力して報われたのはよかったんですが、そことは違う部分では共感できなかったかなー。
なんか仕事で成功すればOKなのか??と考えさせられる映画でしたね。もちろん仕事が自分にとって最も価値があることっていう考えの人だったらこの映画サイコー!!ってなると思うしクリスサイコーってなる気もするんだけど、そうでない人も多いんじゃないかな?わからんけど。
少なくとも僕は手放しには称賛できる内容の映画ではなかったという事だけは書いておきたいと思います。
「でも、彼の行動力や根性はほんとに素晴らしい!」
そこは素直にそう思えたし、どん底にいる人に勇気を与えてくれるだろうなというのも付け加えておきます。
それでは今回はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました!
次回もよろしくお願いいたします♪