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改めて『最強伝説黒沢』の魅力を語ってみた!!

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「最強伝説黒沢、それはすべてのオッサンに捧げる漫画である」と以前に僕はこのブログで紹介しました。

 

参考記事:『最強伝説 黒沢』あまりに不器用なおっさんの頑張りに思わず涙してしまう作品!! - エンタメなしでは生きてけない!!

 

カイジやアカギを始め福本先生のどの作品にも、ほぼギャンブルが登場し主人公たちは時には生きるか死ぬかの過酷な戦いを繰り広げることになりますが、黒沢においてはそんな要素はありません。

 

ただただ、不器用なおっさんが自らの尊厳をかけてあがいてあがいてあがきぬく。それは時に嘲笑の対象になるかもしれない、あまりにも不器用で痛々しいかもしれない、とても泥臭く黒沢からは漫画の主人公たる輝かしい要素などどこにも感じ取れないのかもしれない。それでも、僕らはそんな黒沢の姿に心を動かされてしまう。それはなぜなのか?

 

「黒沢の姿が僕たちの姿に重なる部分が多々あるから」なのではないでしょうか?

黒沢は名もなき僕らの人生を映し出す鏡である

僕らは幼いころから常に周りの人間や社会から無言のプレッシャーを与えられ続けています。

 

「偉くなれ」「立派になれ」「人に慕われるような人間になれ」「胸を張れるような人生をおくれ」

 

いつの間にか刷り込まれたこの考えは僕らを縛り付けます。「偉くならなければならない」「立派にならなければならない」などなど。ところが、そんな周りからの期待に僕らは必ずしも答えることはできません。そして、時に「なんて自分はダメなのか」と自分を責めたり、失意のうちにこの世を去ったり、あるいは人生の幕を自分自身で下ろしてしまうなんてこともあるのでしょう。そこまでは行かなかったとしても、僕も含めた多くの人はおそらく「名もなき一般人」として人生を過ごしそしてこの世を去っていくはずです。

 

黒沢もまさにそんな名もなき一般人のひとりです。彼の場合は40歳を過ぎて独身、友達も特になし、会社での地位も高くありません。おそらくこの先の生活が劇的に変化する可能性も低く、作中の黒沢はそんな自分の生活に嫌気がさしていたりするわけです。

 

でも、それじゃあ寂しすぎる。自分だって何かを得ることができるはずだ。40歳を過ぎた中年黒沢は動き出します。もしかしたら何もかもが遅すぎたのかもしれない、その行動は滑稽なものなのかもしれない。

 

でも、彼は諦めてはいません。自分の人生を。人から見てわかりやすい輝かしさを掴むのではなく、自分の中に残る「確かな何か」をつかむために黒沢は奮闘を続けるわけです。

 

その姿がすごい刺さるわけです。多くの名もなき人に。黒沢と同じように「自分の人生はこれでいいのか?」と疑問を持つ人に。どうにかしたい、どうすればいい?何かいい方法はないのか?と不器用ながらにあがき続ける自分と重なるわけです。そして、そんな黒沢の下手くそな生き方に僕らは共感し時に勇気を貰えるのではないでしょうか?

 

「黒沢は俺だ。俺自身なのだ‥‥‥」

 

僕はまだ黒沢ほどの年齢は重ねてはいませんが、やはり黒沢同様自分の人生というものに対して「これでいいのか?」と思うことが多々あります。黒沢ほど大胆ではありませんが、不甲斐ない自分に涙をしながら日々小さなあがきを続けています。おそらくこれを読んでいるあなたも大なり小なりあがき続けているのでしょう。

 

あがいてあがいてあがきまくる。日の目は見ないかもしれないけど、それでも自分が納得できる何かを得るために 。そんなあなたはぜひ『最強伝説黒沢』を読んでみてください。黒沢はきっとあがき続けるあなたに勇気を与えてくれるはずです。ほんのちょびっと後押ししてくれるはずです。