「まさか自分がゴルフ漫画を読むとは思わなかった。」
それが最初に『風の大地』という漫画を読み始めた時の正直な感想です。
僕はスポーツが好きで、スポーツ漫画もよく読むほうではあるんですが、ゴルフについてはほとんど興味がなかったんですよね。大人になったらゴルフハマる人もいるけど、まったくやろうともおもなかったし、ゴルフ中継を見ようって気にもならなかったんです。
そんな僕がまさかまさかのゴルフ漫画にハマってしまうとは。いやぁ、やっぱり食わず嫌いはよくないなぁって思いました。世の中まだまだ面白いマンガが沢山あるなぁということをしみじみ思います。
そんなわけで、今回はこの『風の大地』という作品の魅力について書いていきたいと思います。
カンタンなあらすじ
まずは簡単なあらすじからお伝えします。
主人公は沖田圭介。元々は京都大学に通う学生でしたが、家庭の事情もあって中退。その後プロゴルファーを目指すため鹿沼カントリークラブの研修生になります。
本作ではそんな沖田がひたむきな努力と、前向きな姿勢、恵まれた身体能力を武器にプロゴルファーになり、世界の舞台で活躍していく話です。
素人からプロゴルファーを目指す沖田の姿に勇気をもらえる!
沖田がプロゴルファーを目指したのは、大学を中退して鹿沼カントリークラブに来た24歳の時です。
読者の方の中にご存知の方もいるかもしれませんが、24歳からプロゴルファーを目指すってかなり遅いというか、ほとんどない話なんですよね。
当然、最初は他の研修生と比べてもうまくないわけですが、沖田はまぁひたすらコツコツと努力をするわけです。
まだ夜も明けない朝4時とかに起きて、スィングの確認をしたり、アプローチの練習したりとかね。そんな早朝練習の後に、沖田はお金を稼ぐために、ゴルフ場でキャディーをしたりもするわけです。そして、それが終わったらまたゴルフの練習をまたすると。メチャメチャハードですよね。でも、彼はプロになるためひたすらそういう日々を過ごします。
まぁ、24歳からプロになろうっていうんだから生半可な練習じゃあ無理なのはわかるけど、ゴルフへの向き合い方がハンパじゃありません。もう没頭と言っていいぐらいゴルフ三昧だし、「ゴルフが上手くなるにはどうしたらいいのか?」っていうのをずーっと考えてる。そして、人からのアドバイスや学びがあれば貪欲にどんどん吸収しようとするんです。
この沖田のひたむきさな姿勢っていうのは、読んでいてすごく応援したくなるし、だんだん沖田が上手くなって目標に近づいていく姿を見ると「沖田すげぇ!俺もなんか頑張ろう!」ってやる気をもらえます。まぁ、ちょっとすごすぎて逆にへこむかもしれないですけど(笑)
ゴルフをあまり知らない人でもゴルフを楽しめる作品!
この作品の素晴らしいところは、何といっても僕のようにゴルフについてあまりしらないない人間であっても、作品を通してゴルフというスポーツの魅力や、楽しさ、奥の深さに触れられることだと思います。
特に興味深いのが、ゴルファーの心理面ですね。プレー中、ゴルファーは一体なにを考えるのか、相手が調子のいい時どういう心理状態になるのか、若い選手とベテラン選手の心理の違いなどなど、各プレイヤーの細かい心理描写が面白いですね。もちろん、作者の想像の部分も大いにあるんだろうけど「へぇ、プレー中こんなこと考えてるんだ」と参考になります。
あと、僕が印象的だったのはキャディーさんの役割です。ゴルフ知らない人だとわかってもらえると思うんですが、キャディーさんって単にクラブとか備品を運ぶ人っていうイメージありませんでした?僕は完全にそう思っていたんですが間違ってましたね。
グリーンの芝目や傾斜、風の向きや、そのコースならではの特徴などを知る上で、キャディーさんの助けが欠かせないんですよね。僕の想像以上にゴルファーはキャディーさんに支えられているんだなと。実際主人公の沖田も、試合ではキャディーさんの助言をうまく活用することで、自分の成績を伸ばしてましたからね。
そういう細かい部分も含めて、ゴルフについてほとんど知らない僕のような人であっても、ゴルフというスポーツについて知ることができるし、その魅力、楽しさ、奥深さに触れることができるので、本作はオススメです♪
まとめ
というわけで、今回は『風の大地』というゴルフ漫画について紹介してみました。
作風は割と地味で、主人公も含めて決して個性的なキャラクターが多い作品ではありませんが、ゴルフというスポーツの魅力を丁寧に教えてくれる作品です。
普段ゴルフ見ないし詳しくもないけど、ちょっとどういうスポーツなのかを知りたい、ひたむきな主人公の姿に勇気をもらいたい、そんな方はぜひ読んで見てください♪
それでは今回はこの辺で失礼します。