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『群衆心理』を読んだ感想を書いてみた!!

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僕は人の心理なんかにけっこう興味を持ってまして、一時期ほどではないにせよ、ちょこちょこそういった本を読んだり借りたりしています。

 

なんというか、面白いんですよね。人の心理って。「こういうことをすると、人はこういう反応をするのか」みたいな発見があるので、心理学系の本は個人的にけっこうおススメだったりします。

 

で、今回紹介するのも人の心理に関するものなんだけど、内容は「集団心理」について描かれたものです。人が集団を形成するとどのような心理状態になるのかを考える時に、非常に参考になる一冊だと思います。それがこちら。

 

 

本書は、ギュスターヴ・ル・ボンが書いた『群衆心理』を漫画化したものです。フランスの絶対王政の時代を舞台に、フランス革命がなぜ起こったのか、革命に群衆はどのような影響を与えたのか、どのような心理状態を形成していったのかが非常にわかりやすく描かれている一冊です。

 

今回はこの『群衆心理』という漫画を読んだ感想や、読者の方と共有しておきたい内容を中心に記事を書いていきたいと思います♪

 

そもそも群衆とは何か?

あなたは群衆というとどんなイメージを持つでしょうか?何かのイベントでワーワー騒いでいるような人たちを想像するかもしれません。では、その群衆とはいったいどんな性質を持つのでしょうか?本書ではこんな風に説明をしています。

 

「群衆」とは何か?

群衆は・・・ある刺激によってあらゆる感情や観念をあやつられた個人の集合である

そして・・・群衆にある個人はもはや自分の意思を失った一個の自動人形となる

引用元:『群衆心理』 p10 原作 ル・ボン 講談社

 

自分の意志を失った一個の自動人形・・・怖い表現ですね。

 

でも、実際に人が群れを成すと、まるで何かに操られたかのように見えることってあるわけです。

 

例えば、かつてのナチスドイツ。かなりざっくり言いますが、ヒットラーは群衆の心理をうまく利用して、ナチスに権力を集中させていきました。昔の映像でヒットラーが演説をしている場面などを見ることができますが、周りにいる群衆は非常に熱狂的に彼を支持するわけです。まるで何かに操られているかのように・・・。

 

群衆が持つ力の良さも悪さも実感することができる

先述したように、この漫画はフランス革命時の群衆の心理に注目をし、群衆が革命にどのような影響を与えたのか、群衆はどういった心理状態になったのかを描いています。で、読んでいて思ったのは、

 

「群衆の力っていうのはとてつもないな」と。

 

当時のフランスっていうのは絶対王政で、王様に絶大な権力があったわけですよね。王様に逆らうなんてことはまず考えられなかったわけです。

 

ところが、議会では食料の問題や税の問題、憲法のことなど決めなければいけないことが沢山あるにもかかわらず、まったく進展しない。議員たちは各々の利益のことばかり考えていて、苦しんでいる国民は置いてきぼりになってしまってたんですね。

 

そうしたこともあって、市民の間で不満はますますたまっていき、革命へと向かっていくことになります。一人一人の市民は群衆へ。革命という大義の旗の下、群衆たちは法律上は犯罪と呼ばれるような行為も平気で行うようになるわけです。(殺人など)

 

彼らの多くはおそらく、ふだん人を殺すなんてことは考えもしないような人たちなのでしょう。ところが、ひとたび群衆の中に入ると、そういった行為に歯止めがかからなくなってしまうんですね。実際、この漫画の中でも、一市民が政府側の人間の首をはねてやりで串刺しにするという残酷な行為をしている場面が描かれていたりします。

 

このように群衆には、絶対王政をひっくり返すような圧倒的なパワーもある一方、人々を普段は行わないような残酷な行動に向かわせる可能性もあるということを、この漫画を読んでいて実感させられました。良くも悪くも群衆の力はとてつもないんだと。

 

フランス革命が起こった経緯がざっくりとわかる

この漫画のメインはタイトル通り「群衆心理」についてなんですが、読み進めていくとざっくりとではありますが、「フランス革命がどういう経緯で起こったのか?」というのが理解することができます。

 

ルイ16世とかマリー・アントワネットとか名前ぐらいは知ってるけど、彼らがどうやって権力の座から引きずり降ろされていったのかって正直知らなかったんですよね。なのでこの漫画を読むことで、歴史の一端をざっくりと知ることができて良かったです。

 

こうした歴史の流れを知りたい時って、もしかしたらマンガの方が理解しやすいのかもしれませんね。イラストと文章で情報は豊富だし、あんまり細かい情報は入ってないのでわかりやすいし、登場人物の表情とか感情的な部分も上手く描いていると、共感したりして記憶にも残りやすい気がします。

 

漫画ってやっぱり優秀だなーとこの本を読んでしみじみと思いました。

 

まとめ

というわけで、今回は『群衆心理』という漫画を読んだ感想を書いてみました。

 

群衆とはいったい何なのか、群衆のパワー、群衆の恐ろしさなど、非常にわかりやすく描いた一冊だと思います。

 

いつの時代も群衆が時代を動かす。それはいい方向にも、良くない方向にも・・・。

 

そんなことを学べると思うので、興味がある方はぜひ一度ご覧になってみてください♪

 

それでは今回はこの辺で。

 

個人的には、原作の方も読んでみたい♪