エンタメなしでは生きてけない!!

これは面白い!!これは人にすすめたい!!そんなエンタメ作品の紹介をしていきます!

『Jホラー、怖さの秘密 Jホラーを完全マスター!』Jホラーファン必見の一冊に仕上がってます!!

90年代後半から2000年代初頭にかけて日本でJホラーブームがあったのをご存知でしょうか?Jホラーの代表的な作品であるリング、呪怨はともにハリウッドでリメイクもされ国内外のファンを魅了。呪怨に関してはタイトルを『THE JUON』としたリメイク版が全米で2週連続で興行収入ナンバーワンになっています。

 

今回紹介するのはそんなJホラーブームを生みだした数々の作品について、その歴史や背景、監督や脚本家など製作陣のインタビューがギュッとつまったこの一冊です。

 

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『ミザリー』売れっ子作家を救った命の恩人の正体は?

怪物、ゾンビ、幽霊、機械などなど映画には恐怖の対象として描かれるものがたくさんありますが、中でもやっぱり怖いのは人ですよね。僕らは時に人が起こすとんでもない事件に驚きゾッとさせられることがあります。人が抱える狂気、残酷さは底が知れない。もしかしたら僕やあなたにもそんな一面があるかもしれません。

 さて、今回はそんな人が抱える狂気を見事に描いた映画『ミザリー』を紹介したいと思います。

 

 

本作は1990年にアメリカで公開、日本では1991年に公開されています。原作はスティーブン・キングの同名小説。監督はスタンド・バイ・ミーなども取ったロブ・ライナー。脚本はウィリアム・ゴールドマン。小説家ポール・シェルダンを演じるのはジェームズ・カーン。ポールを看病するアニー・ウィルクスをキャシー・ベイツが演じています。

 

あらすじ、概要

小説家のポール・シェルダンは「ミザリー」のシリーズ作品で人気の作家だった。しかし、ミザリーシリーズを書くことをやめようと考えていたポールは、宿にこもって新たな作品を完成させる。その帰り道、雪山を車で走っていたポールは誤って自動車事故を起こして大けがをし気を失ってしまう。そのままだと命を落としかねない状況だったにもかかわらず、ポールは一命をとりとめる。ポールを救ったのはミザリーのこよなく愛するアニー・ウィルクスだった。元看護婦のアニーは医療知識を活かし大けがを負ったポールを看病する優しい人のように見えたが、次第に彼女が抱える狂気にポールは恐れを感じ始めるのだった。

 

※ここからはネタバレアリなのでよろしくお願いします。

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『グッドフェローズ』マフィアの世界に憧れた男の壮絶な人生とは?

今回紹介するのはマフィアやその周辺の人たちの日常を題材にした『グッドフェローズ』という映画です。

 

監督はマーティン・スコセッシ。脚本はスコセッシとニコラス・ピレッジ。本作の主人公ヘンリー・ヒルをレイ・リオッタ。ヘンリーと同じポールの一味でトラックの強奪を得意としたジミーをロバート・デ・ニーロ。同じ一味で強盗や殺人を得意としたトミーをジョー・ペシが演じています。

 

あらすじ、概要

 

本作は実際にマフィアの世界を生き抜いてきたヘンリー・ヒルに取材したノンフィクション本『Wiseguy』を原作としている。

 

ヘンリーは幼いころから何でもやりたい放題のマフィアの一員になりたかった。11歳のころからタクシーの配車センターマフィアの雑用を手伝い少しずつ気に入られるようになり、13歳の頃には近所の大人よりも稼ぐようになっていた。ヘンリーは同じポール一味のジミーやトミーとともに様々な犯罪行為に手を染め、徐々にその地位を確立していくのだが………。

 

※ここからはネタバレありなのでお願いします。

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『運び屋』久々のクリント・イーストウッド監督主演作は実話をもとにした犯罪映画

クリント・イーストウッドと言えば俳優としても監督としても世界的な名声を得ている人ですが、実は2012年の『人生の特等席』という作品以降、監督をした作品はあれど俳優としての出演はなかったんですね。それはイーストウッドが監督業の方に力を注いでいたというのもあるけど、何よりも年齢を重ねると自分の年に見合った役があまりないということもあるようです。

 

歳を取ると、いい役が少なくなる。それは女優にとくに顕著ながら、男でも70歳を過ぎると、主役はめっきりと減る

引用元:『キネマ旬報 NO.1805 2019年3月下旬映画業界決算特別号』キネマ旬報社

 

確かに高齢者が中心の映画というのは少ないし、ましてや主役ともなるとさらに少なくなるというのは肌感覚でわかりますよね。僕自身はイーストウッドが監督をし俳優としても出演した『グラン・トリノ(2008)』がけっこう好きなので、「もうイーストウッドの監督・主演作は観られないのかなぁ、ちょっと残念だよなぁ。」なんて思ってたわけです。

 ところが2018年に実に10年ぶりのイーストウッド監督、出演作が公開されました。それが今回紹介する『運び屋』という作品です。

 

 

 監督はクリント・イーストウッド。脚本はニック・シェンク。イーストウッドは年老いた麻薬の運び屋アール・ストーンを演じ、ブラッドリー・クーパーは麻薬捜査官コリン・ベイツを。ローレンスフィッシュバーンはベイツの上司の主任捜査官を。ベイツと同じく麻薬捜査官の一人トレビノをマイケル・ペーニャ。アールの元妻メアリーはダイアン・ウィーストが演じています。

 

あらすじ、概要

アール・ストーンは園芸家として賞を獲得するなど仕事面で充実した日々を送っていた。だが、その一方で娘の結婚式よりも仕事を優先するなどし、家族に対してあまり向き合うこともしてこなかった。やがて、アールはインターネットの台頭など時代の流れについていけず園芸家を廃業。孫娘ジニーが結婚するため久々に娘や元妻と顔を合わせるも、その頃には家族との関係もさらに悪化していたのだった。仕事も家族も失い残ったのはおんぼろのトラックのみ。孤独になってしまったアールだったがひょんなことからドライバー(運び屋)の仕事を紹介される。彼のようにこれまで犯罪とは縁遠かった人間の方が警戒されないという。こうして運び屋の仕事を始めたアールは徐々に犯罪組織から信頼を勝ち取っていく。

 

ココからはネタバレアリなのでお願いします。

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水木しげる先生は戦場で死んでいった人たちを惨めに描いたのか?

たまたま目にしたツイートで、お医者さんの高須先生が水木しげる先生のマンガに対してこんなことを言っていました。

 

国を、郷土を、家族を、愛する人たちを守るため率先して戦った誇りある方々を惨めにマンガで表現するのはいけないと思います。
水木先生は落伍兵です。僕は水木先生の作品の戦争の行われたパプアニューギニアの現場検証しました。
健気によく戦ったと驚嘆しました。
英霊に敬意と感謝を捧げます。

引用元:https://twitter.com/katsuyatakasu/status/1206712346552369153

 

「なーに言ってんだ!?」とツッコミを入れたくなるツイートだったのですが、早とちりするのもいけない。もしかすると見る人によっては「惨めに漫画で表現している」と見えてしまうこともあるのかなと思い、改めて先生が自らの戦争時代のエピソードを描いた『昭和史』や創作も交えた『総員玉砕せよ!』『敗走記』を読み返してみることにしました。 

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