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『レッドタートル』ジブリ作品にしてまったくジブリっぽくない作品の感想を書いてみた!!

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つい先日『レッドタートル』という映画を観ました。本作は外国人監督を起用したスタジオジブリの作品です。

 

本作を見てまず驚いたのは「無声映画である」ということです。登場人物は無人島に漂流した男性とその妻、そして子供なんですが、彼らは一切喋らない。せいぜい「うわー」と叫んだりするぐらいで、会話というものは一切出てきません。その分、会話に気を捉われることなく波の音や風の音などなど大自然が発する様々な音に耳を傾けられる心地の良い作品であったと個人的には思います。風景も美しかったです。

 

エンタメというよりはアート色が強い作品。好き嫌いは別れるかも。

個人的にはとても味わい深い作品だったと思いますが、じゃあこれを映画館で見るとなるとどうだったかな?とは思いました。

 

なぜならこの映画は「エンタメというよりもアートの色が強い作品である」と思ったからです。

 

映画館で映画を観る目的は何でしょうか?もちろん人にもよるでしょうが、おそらく心を揺さぶる作品を望む人が大半な気がします。心を揺さぶる、感動させる作品、それは少年が挫折を繰り返しながらも成長していく冒険ものかもしれないし、情けないおじさんがそれでも人生をあきらめずに奮闘をする物語なのかもしれない。ジャンルは違えど求められるのはエンターテインメントとして楽しめるものなのではないかと思うわけです。

 

だけど、この映画はぶっちゃけるとエンターテイメントという感じではありません。ストーリーに関してはこれといって大きな出来事があるわけでもなく、淡々と地味な感じで進んでいきます。

 

そのため「エンターテインメントを楽しみたい!!」という人からすると「ちょっとな‥‥‥。」と思うかもしれません。正直この作品は万人受けはしないでしょう。実際、ジブリの作品にもかかわらず興行収入もふるわなかったとのこと。(興行収入は9400万円程度)

 

参考サイト:ジブリ作品興行収入ランキング | 非公式スタジオジブリ ファンサイト【ジブリのせかい】 宮崎駿・高畑勲の最新情報

 

ただ、その一方、カンヌ映画祭では『ある視点』部門を受賞したり、アニメのアカデミー賞と呼ばれるアニー賞では『インデペンデント最優秀長編作品賞』を受賞するなど映画関係者の間での評価は高いということも付け加えておきます。

 

ジブリだがジブリっぽさはないといってもいい

おそらく多くの方は「えっ?これって本当にジブリの作品なの?」と思うでしょう。人物や風景の画風、人物が喋らない無声映画という試み、エンタメ性をあまり意識していないストーリーなどなど、それは僕らがイメージする宮崎、高畑両監督の築き上げてきたジブリの作品とはあまりにもギャップがあるからです。

 

そのためこれまでのジブリの作品を思い出しながら「さぁ、これからジブリを見るぞ!!」と本作を観た人は肩透かしを食らった感じになるんじゃないでしょうか?「これは、ジブリじゃない‥‥‥。」という感想を持つ人は多いだろうし、ジブリっぽさを求めている場合ガッカリしてしまうかもしれません。まぁ、それだけ僕らの中でジブリのイメージが固定されてしまっているんでしょうね。

 

ですから、本作を観るとしたら「一応ジブリの作品ではあるけど、これはジブリではない」ぐらいの感じでいったん先入観を外してみてみるといいと思います。

 

特にアートというのは観る人によってその見方がまったく違って見えるものです。同じ場面でも人によって解釈は違うだろうし感じるものは違うはず。そういう楽しみ方をすれば本作はこれまでのジブリ作品とはまた違った見方で楽しめる作品なのではないかと思っています。