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『岸辺露伴は動かない』ジョジョの人気キャラがおくる恐怖のエピソード集。

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荒木飛呂彦先生の代表作ジョジョの奇妙な冒険は、荒木先生の個性的な絵とスタイリッシュなキャラクター達の活躍が一つの魅力であると言えます。

 

読者の方それぞれ好きなキャラクターがいるとは思いますが、僕は「時を止める」という圧倒的なスタンドを持つ第三部の主人公、空条承太郎がとても好きです。(ベタですね)

 

そんなジョジョのキャラたちの中で、筆者の荒木先生がすんごい思いれがあるんじゃないかと思うのが第四部に登場する岸辺露伴というキャラクター。

 

露伴は漫画家として第四部では最初は敵キャラクターとして登場します。

 

露伴のスタンド能力は『ヘブンズ・ドアー』といって人間や動物などを本のようにし、記憶を読んだり、新しく書き込みをすることで、書かれた相手はその通りに行動を強制されてしまいます。

 

例えば「君は焼身自殺する」と書きこめばその人物は焼身自殺をしてしまう。味方であれば非常に頼りになるんだけど、敵になると結構恐ろしい能力。

 

そんな露伴は後に味方になって第四部でも結構活躍をします。たびたび彼が活躍するエピソードがあり「あー、荒木先生はきっと岸辺露伴が好きなんだな。」と思っていたのですが、ちょっと前にその考えが確信に変わりました。なぜかというと

 

「岸辺露伴が主人公の短編集が出版されている」 

 

からです。ジョジョには多くのキャラが出ているわけだけど、この露伴に関しては彼を主人公として短編集が出版されているわけです。これ、すんごい思い入れあるでしょ?

 

そんで僕は今回その露伴が主人公の短編集を読んだわけですよ。

 

※ネタバレあり

 

まずタイトルがすごいよね。

 

「岸辺露伴は動かない」 

 

このタイトル見た時どう思いましたか?おそらく多くの人が「どういう作品なのか全然わからん‥‥‥。」って思ったんじゃないかな?謎ですよね。

 

まぁ、荒木先生はこの記事でも書いたように面白い作品にはサスペンスの要素、謎っていうのが大事であるとおっしゃっているので読者に「これはどういうことなんだ?」と思わせたいのかもしれません。

 

そんで、内容はというと露伴が見聞きしたちょっとホラーっぽい不気味な話が短編でいくつか紹介される形式になっています。ジョジョではおなじみのスタンド同士がバチバチぶつかり合うバトルっていうのはないです。

 

ジョジョファンなら読んで損はない一冊

先述したようにこの短編集では、ジョジョの奇妙な冒険の醍醐味のひとつでもあるスタンドバトルは出てきません。

 

全体を通してちょっと不気味な怪談話や不思議な話が描かれる形になっており、そこに露伴がかかわってくるという感じになっています。

 

露伴は相変わらずちょいと上から目線で強気な性格、そして「漫画のネタのためなら何でもする。」というとても好奇心旺盛なので、ガンガン色々なところに首をつっこんでいき不思議な現象に巻き込まれていきます。

 

本作を読みながら「ああ~、そういえば露伴ってこんな性格してたなぁ。」と懐かしい気持ちに。たぶん他のジョジョファンの人もそう感じるんじゃないかな?ただ、こんな露伴だからこそ荒木先生はスピンオフの主人公として描きやすかったのかもしれない。

 

なんせ国内外問わず漫画のネタのために色々なところにガンガン踏み込んでいってくれますからね。彼の行動力は漫画の主人公向きかもなぁと読みながら思いました。主人公にしてはちょっと上から目線すぎる気もするけど(笑)

 

懐かしいキャラクターの登場

また短編の中には、懐かしい第四部のキャラクター達も何人か登場します。なんと第四部の時にはほとんど絡みがなかった露伴と料理人のトニオのエピソードもあるんですね。

 

露伴はトニオから「杜王町の海岸にあるクロアワビを密漁したい」と話を持ち掛けられるんです。

 

当然密漁なので普通の人なら「そんな事には協力できない」となるわけだけど、露伴はOKしちゃいます。この人は善悪よりも面白いか、面白くないかで物事を判断するんですね。つまり、彼の中では好奇心を刺激されるかどうかが行動のカギとなるわけです。

 

ところがこの密漁はすんなり成功というわけにはいきません。実は杜王町の海岸にはある秘密があり、露伴とトニオは窮地に追いやられてしまうわけです。

 

そこから、どうやって二人は窮地を抜け出すのか?杜王町の海岸の秘密とはいったい何なのか?その辺りまで言ってしまうと完全にオチをいうことになるので、ぜひ本書を読んで確認してほしいところです。

 

さらにこの話の最後のページには第四部ではおなじみのあのキャラたちも登場。ただ、連載当時とは絵柄が結構変わっているためか一瞬「えっ?」と戸惑うことも(笑)昔のジョジョしか知らない人はその辺りの変化も楽しめるんじゃないかなーと思っています。

 

荒木先生には今後もこういう短編集を出してほしい

ジョジョの世界観というのもとても好きですが、今回のようによりホラーの要素や不気味な方にかじを切った話というのもとても楽しめました。

 

荒木先生は「謎」とか「サスペンス」の要素を大切しながら作品を描いてるわけだけど、やっぱり謎めいた話って興味を惹かれるんですよね。僕自身もホラーとか怖い話って好きなんだけど、やっぱそういう話って想像力を刺激されるし、恐怖とか不安とかと逆に安心感といった感情が色々と湧き上がってくるので、とても刺激的です。

 

個人的にはジョジョと関連付けた話も好きだけど、ジョジョと切り離してガッツリホラーとか読者を怖がらせるゾッとさせる方向に振り切った話も読んでみたいですね。

 

荒木先生の力ならきっと、ジョジョファンもホラーとか怪談好きな人も両方楽しめる作品を生み出せるんじゃないか?と思いました。

 

もちろん、今回の短編集もジョジョファンもホラーファンも楽しめる一冊だと思うので、ぜひぜひご覧になってみてください。ジョジョを読んだことがない人は、こっからジョジョにも興味を持ってもらえたらファンとしては嬉しいなーなんて思ってます♪

 

それでは今回はこの辺で失礼します!