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青野春秋さんの『夢子ちゃん』読了。変わりたい人をちょっとだけ後押ししてくれる作品だと思う。

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青野春秋さんという漫画家さんをご存知でしょうか?

 

映画化もされた『俺はまだ本気出してないだけ』という漫画の作者の方で、個人的に好きな作家さんの一人です。

今回はその青野さんが描かれた『夢子ちゃん』という作品について紹介してみようと思います♪

 

主人公は14年間ひきこもっていた女性 

このマンガの主人公は松田夢子という女性です。彼女は28歳で14年間家に引きこもり続けており、外出も月に2回お母さんと病院に行くときだけ。

 

そんな夢子ちゃんがある日急に旅に出ます。肩からかけたショルダーバッグにはわずかな小銭と精神を安定させる薬が入っています。夢子ちゃんは精神的にやや不安定で薬が手放せないんです。

 

夢子ちゃんは旅の途中動物園に立ち寄り、小学生の頃を思い出していました。その隣にいたのは本名は思い出せないけどキーちゃんというあだ名の友達。

 

「キーちゃんに会いたい!!」という旅の目的が出来た夢子ちゃん。彼女はキーちゃんが東京で女優になりたいと語っていたことを思い出し、東京にいるかもしれないキーちゃんに会いに行くことを決意するのでした。

 

予定調和で行かない話に共感できる

夢子ちゃんは旅の途中、たくさんの優しい人たちに出会います。家に泊めてくれたり、帽子をくれたり、ご飯をおごってくれたりとみんないい人たちばかりなんですね。

 

そういう人たちとの素晴らしい出会いから、14年間引きこもっていた夢子ちゃんが急に「明日からすべてが良くなる」のかっていうとそうならないのが、個人的にはすごく共感できましたね。

 

オチの部分は言えないけど、最後のシーンは「ああ、やっぱり‥‥‥。」ってなったし、人が変わることの難しさを読みながら改めて実感しました。

 

夢子ちゃん自身も大きな一歩を踏み出してはいるんですよね。だって14年間ほとんど家から出ていない中、いきなり東京まで旅に出ていくわけですから。僕も家から出れない時期があったりしたから、個人的には夢子ちゃんがこれからどんどん良くなってほしいなぁなんて思います。

 

ただ一方で14年間の引きこもり生活と、精神を病んだ状態っていうのは、そう簡単にスパッとすべてが好転するわけでもないんだよなぁというのが人の難しいところでもあり、また人間っぽいところでもあるんですよねぇ。

 

こっから夢子ちゃんどうなるんだろうか?すごい淡々とした作品なんだけど続きが読みたくなってしまうそんな作品です。

 

最後に巻末に描かれていた青野さんの言葉を引用します。

 

行動すればなにかが

必ず変わるわけではない

でも行動を起こさなければ

何も変わらない

引用:夢子ちゃん

 

なんだかすっかり臆病になり行動できなくなってしまった自分への言葉のような気がします。夢子ちゃんを通じて青野さんのメッセージがじんわりと僕に届いた気がします。

 

何も変わらないかもしれないけど、行動しよう。今までよりももう少しだけ行動する勇気をもとう。夢子ちゃんは僕にそう思わせてくれる作品でした。

 

本作を読んだことで何かが変わるわけではないかもしれません。でも、読んだことであなたの中で何かきっかけがうまれるかもしれません。

 

変わりたいけどなかなか変われない、そんな方が読むと感じるものもあるでしょう。興味がある方はぜひご覧になってみてください♪

 

それにしても青野さんは色々なジャンルのマンガを描けるんだなーと感心してしまうね。

 

それではまた!!