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『サバービコン 仮面を被った街』の感想を書いてみた!!

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つい、先日懸賞で『サバービコン 仮面を被った街』の試写会に当選したので、公開前に観てきました。

 

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今回はこの『サバービコン 仮面を被った街』について見どころや感想を書いていきたいと思います。

 

※ネタバレありなので、ご了承ください。まだ映画を観ていない方は映画を観終わった後にご覧いただければと思います。

 

 

作品の基本情報

本作は2017年にアメリカで公開。第74回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品されました。

 

元々は映画監督や脚本家としても活動する、コーエン兄弟が1986年に完成させていた脚本をジョージ・クルーニーが映画化し、自ら監督も務めた作品です。

 

主要人物の紹介

ガードナー・ロッジ(マッド・デイモン)

主役のマッド・デイモンは、今回白人だけの街サバービコンで妻と息子とともに幸せに暮らすガードナー・ロッジを演じます。マッドデイモンはこの役のために、体重を増やしたとのこと。

 

ローズとマーガレットの双子の姉妹(ジュリアン・ムーア)

ガードナーの妻であるローズとその妹マーガレットを演じるのはジュリアン・ムーア。作品の舞台である1950年代の服装がよく似合っていました。

 

ニッキー・ロッジ(ノア・ジュープ)

ガードナーとローズの息子役を演じるのはノア・ジュープ。僕はこの俳優さん初見だったたのですが、2018年6月に日本で公開される『ワンダー 君は太陽』にも出演するようです。今注目の若手俳優さん。

 

バッド・クーパー(オスカー・アイザック)

保険の調査員、バッドクーパーを演じるのは『スターウォーズ フォースの覚醒』などに出演するオスカー・アイザック。彼が演じる保険の調査員が、とある事件の調査のためにロッジ家を訪れることから、だんだんと雲行きが怪しくなっていきます。

 

カンタンなあらすじ

舞台は、1950年代。白人だけが暮らす幸福な住宅地サバービコン。この場所に住む、ロッジ一家の隣に、黒人の夫婦と子供が引っ越してくるところから物語は始まります。

 

黒人一家が引っ越してきたから、幸福に包まれていたかに見えた街の様子は少しずつ様子がおかしくなっていきます。

 

また、それと同時に黒人一家の隣に住む、ロッジ一家にもある事件が起こります。それは彼らの財産を狙った強盗事件です。不幸なことにこの事件で、ガードナーの妻であるローズが死亡。

 

黒人一家の引っ越しと、ロッジ家の強盗殺人事件。この2つの事件をきっかけに、少しずつ彼らが被った仮面の下の真実が浮かび上がってくるのでした。

 

映画のレビュー(感想、見どころなど)

人は誰しも仮面を被っているという表現は分かりやすかった!

白人たちが幸せそうに暮らしているサバービコン、そしてその街で幸せそうに暮らしている白人一家。どちらも、一見すると理想的で非の打ちどころがない感じがします。

 

ところがあらすじのところでもお伝えしたように、街に黒人一家が引っ越してきたことで住人の様子もなんだかおかしくなってきます。最終的には「黒人は出ていけ!」と一家を街から排除したいと考える勢力によって暴動が発生し、彼らの家はボロボロに。

 

またロッジ一家も実は、外面良く見せておいてかなりあくどいです。というのも、ロッジ一家に入った強盗殺人っていうのは、実はガードナーとローズの妹であるマーガレットが仕組んだもの。強盗犯に依頼して、ローズを殺害させていたんですね。彼らはローズが殺されたことで発生する保険金目当てだったというわけです。

 

しかも、二人はその金で新生活を送るために、息子のニッキーを寄宿舎付きの学校にほぼ強制的に入れようとしますからね。「こいつらマジで外ではいい顔してひどい奴らだ!」って何度も思いました。

 

このように、一見すると外面がよく幸福そうに見えたとしても、実はそれは仮面を被っているだけであって、自分にとって不都合であったり、邪魔な存在が現れると排除しようとする邪悪な部分が人にはある。

 

そういった人間の恐ろしさとか、醜さみたいなものを分かりやすく表現しているという感じはしました。

 

ただ、どうしても2つの話はバラバラな感じが否めなかった

本作は、黒人一家に対する差別の話と、ロッジ家で起こる保険金殺人に関わる話が同時並行のような形で進んでいきます。

 

先述したように「仮面の下にある人の排他的な部分や、恐ろしさや醜さを暴く」といった点においては、わかりやすかったんですよ。ただ、ストーリーとして考えるとどうしてもこの2つの話は最後までバラバラな感じがしてしまったんですよね。

 

なんというか、同じ作品にもかかわらず「あんまり繋がりなくね?」みたいに感じてしまったわけです。結びつきがあまりないというか。

 

そのせいか映画を観終わった後、僕のまわりにいた観客の人たちからは「何かよくわからなかったね。」とか「難しかったね。」みたいな感想がちらほら聞こえてきてました。うーん、確かにストーリーとしては分かりにくかった気がします。

 

差別とか、排他的な社会問題みたいなものを取り入れようとしているのは良かったと思うし、そういう映画はとても好きです。ただその分、お話自体がぼんやりしちゃったようにも感じました。

 

マッド・デイモンをはじめ、嫌な奴らを演じる俳優陣の演技が良かった!

この作品に出てくる登場人物は、黒人一家や、ロッジ家のニッキーなど一部を除き、基本的に嫌なやつが多いです(笑)

 

特にマッド・デイモン演じるガードナーとか相当嫌なやつですよ。保険金のために妻殺そうとするし、邪魔な息子を自分たちから遠ざけようとするし、罪バレそうになったら、人も殺すしでもうメチャメチャです。はっきり言ってサイコパスなんじゃないの?って思ってしまうぐらいです。

 

「こいつらホントに嫌な奴らだなぁ。怖いなぁ。」

 

そう思わされるってことは俳優陣の演技がすごいってことでもあるんですよね。ガードナーのすげぇ冷酷な表情とか、マーガレットの、雰囲気いい人っぽく見せておいて時々見せるうさんくさい笑顔とか、保険金の調査員なのに軽薄で自分の利益しか考えないバッドの小悪党な感じとかね。

 

まぁ、ただ嫌な奴らが多すぎて、ちょっと人間不信になるかもしれない(笑)

 

まとめ

そんなわけで、今回は『サバービコン 仮面を被った街』の感想を書いてみました。

 

決して万人向けの作品ではないし、家族連れが観るって感じではないですね。大人向けの作品と言っていいと思います。またストーリー自体は分かりやすいかというとそうではないかもしれません。

 

ただ、人種差別や、排他的になっている社会を問題視する姿勢はいいと思いました。また豪華役者陣による演技も見物ですね。人間の嫌な部分をすごくうまく演じていたのではないでしょうか。

 

もし興味があればご覧になってみてください(^^)

 

それでは今回はこの辺で。